少し前まで筋トレのインターバル(休憩時間)は短い方が良いとされていました。

これは短い休憩時間で乳酸が蓄積し、それを分解するために成長ホルモンの分泌が増加するというのが理由の一つです。

成長ホルモンが直接筋肉を成長させる訳ではないものの、筋肥大に重要な役割を持つIGF-1という分泌物を生み出すきっかけになるとともに体脂肪の分解にも効果があると言われています。


ですが最近主流となっている考え方では筋トレによるホルモン分泌の影響はそれほど大きくはなく、単純にトレーニング量(重量×回数×セット数)を増やす事が筋肥大にとって最も重要な条件であるという説が多くの研究で支持されています。

そして短い休憩時間だと疲労によりセット当たりの回数が減り総トレーニング量が低下するので、休憩時間を長くした方が筋肥大には効果的という話がこの説に続きます。

この辺りの話を分かりやすく動画で説明してくれてる人がいるのでYouTubeのリンクを貼っておきます。

この動画で紹介してる機関誌は私も購読してるのでその記事も何度か読み込んでみたのですが……。


正直微妙というか、個人的にはあまり賛同出来ませんでした。


休憩時間を長くするメリットはトレーニング量を大きくする事が出来るからという一点に集約されているのですが、

休憩時間を倍以上に増やしても肝心のトレーニング量は

そこまで増えてないんですよ。


記事では具体的な数値は省かれていましたが、添付のグラフから推定すると休憩時間2.5倍に対してトレーニング量は多く見積もってみてもせいぜい1.5倍程度にしか増えてません。


仮にトレーニング量を1.5倍に増やしても、それでトレーニング効果が1.5倍に増える訳でもありません。


僅かな効果の違いのために筋トレの総所要時間を倍以上に増やすというのは、時間をやり繰りしながらジムに通っている一般トレーニーにとってはあまり現実的な提案ではないのでは?


それに単純にトレーニング量を増やす事が重要という事なら、休憩時間を長くするよりセット数を増やす方が効率が良いのではと思います。


ここで紹介されている研究は重量とセット数が同じならという前提なので、もしトレーニング量あるいは所要時間が同じならどうなるかは分かりません。


この手の話を聞いた時には自分のトレーニング環境と照らし合わせて、慎重に判断した方が良いでしょうね。


一番良いのはとりあえず実際にやってみて、自分の体で試してみる事だと思います。