前回ちょっと紹介したVBTですが、負荷の強さを調整する手段の一つと考えれば良いかと思います。
詳しい説明はエスアンドシーのコラムを読んで頂くとして……。
例えば筋肥大が目的の場合、全力の75%程度の力で挙げられる重量を用いるという一つの目安があります。
ただこの75%というのが具体的に何㎏なのか?そもそも全力とは自己ベストの事なのか今この瞬間の限界の事なのか?
知識として知ってはいても、実際のトレーニングでは割と感覚に頼って重量設定を行っていました。
VBTの考え方を知ってからは重量だけでなくスピードも意識するようになりましたが、まだまだ全てのレップで適正スピード(適正負荷)を保つというのは精神的にも肉体的にも辛いものがあります。
今回思ったよりも筋肥大効果が高かったのは、たまたま筋肥大に最適なスピードを維持出来ていたのかもしれません。
逆に今までの私のショルダープレスでは、途中でスピードが低下して筋肥大トレーニングになっていなかったのかもしれません。
そう考えると
【10回3セットよりも3回10セットの方がRFDが改善した】
という実験も、もしかしたら低回数でやった事でスピードの低下が小さくRFD向上の効果が高いスピードを維持出来ていたのかも?
ちなみにこのVBTですが、目的のスピードに合わせるためにわざと力をセーブするのは間違いですし、逆にスピードを維持するためにフォームを崩してしまうのも本末転倒です。
フォームを維持した上で常に全力を振り絞り、それでも所定のスピードにしかならない重量や回数で実施する……。
これって自分一人でやるには結構精神的に辛いし、他人に指導するにも指導の仕方が難しいですね。
そのために専用器具が開発されているんでしょうが、上手く活用出来ないと宝の持ち腐れになりかねません。
ついでに私見を一つ……。
VBTの考え方って速度基準とは言うものの、むしろ加速度重視ですよね?専用器具も実態は加速度計だし。
測定しているのが加速度と考えればしっくりくるんですよ。
F=m・a
の公式で発揮筋力を求めているのかなと。
まあ細かい言葉の違いはどうでも良いと言われればそれまでですが、その点だけがちょっと引っかかるんですよね……。