田子の浦の富士 / 富嶽十一景 其の五 |   + Mother Lake +

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  "田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ。"

                                            山部  赤人

  田子の浦は歌の枕としても知られる景勝地、山部赤人の歌であまりにも有名ですな。
  東海道吉原宿の元吉原周辺がその田子の浦になります。
  現在は紙・パルプ工業や石油化学工業をはじめとする一大工業地帯です。
  白砂青松の遠浅海岸だった田子の浦は浚渫により堀込み式港湾として生まれ変わりました。
  どうでもいいですが、掘り込み式港湾と言えば鹿島港・苫小牧港・富山港など、中学地理で習ったの覚えてますか??w
  いずれも砂浜を浚渫して工業港にした典型ですな。
  現在ではパナマックスクラス(パナマ運河を航行できる最大クラス)のバラ積み貨物船やタンカーも入港可能です。

  しかし田子の浦は歌の枕のイメージとはすっかり様変わりしてしまいましたね。
  美しい富士山の風景は工場の煙突越しに見えますが、田子の浦港は海底の汚染で有名になってしまいました。
  

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  さてさて、元吉原宿付近は旧東海道を境に、北が工業地帯、南が港湾および住宅地となっています。
  住宅地は旧街道から10mほどの高台にありますが、この地形は何でしょう??
  砂浜海岸ですので海岸線の隆起による海岸段丘ではないと思いますが。
  興味深いのは、ここの住居表示。このあたりは富士市鈴川砂山町といいいますが、まさか本当に砂山なんでしょうか??
  
  入り組んだ路地が続く住宅地ですが、この高台からの景色はすばらしいですな。
  高台の北端からは田子の浦一帯から北、富士山麓付近が一望にできます。
  そして向こうには白妙の富士。すばらしい☆
  民家の庭のミカンの木の間から見える富士山。
  家の軒先や庭から見える山が富士山っていうのはものすごいロケーションですな。笑
  富士山が年中身近に拝めるというか、家の庭先が銭湯の壁画状態ってすごい。


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  歩いていると気がつきますが、富士市のマンホールはやっぱり富士山。
  この富士山を十二景目にしてもよかったかも。
  めずらしいカラーの消火栓の蓋は、富士山とかぐや姫。
  なんでもこのあたりがかぐや姫伝説の地なんだそうです。
  私はてっきり竹や筍で有名な京都の向日市か洛西あたりのお話だと思ってました。

  さてさて、夕暮れ時が近づいてきました。
  

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