「何卒いずれも様におかれましては、これまで以上の御贔屓お引き立てのほどを、ひとえに請い願い申し上げ奉りまする~。」
お正月2日、大阪道頓堀の松竹座「壽 新春大歌舞伎」
二代目市川亀治郎さん改め四代目市川猿之助さんの襲名披露を見に行きました。
併せて三代目市川猿之助さん改め二代目市川猿翁さん、香川照之さんの九代目市川中車さんの襲名披露の興行です。
人間国宝坂田藤十郎さん、松嶋屋片岡秀太郎さんら豪華な顔ぶれが花を添えます。
夜の部の公演で、席は花道とは反対側ながら6列目というすばらしい席。
ポスターの写真と初代から三代猿之助の隈取りをモチーフにした祝い幕は福山雅治さんの作。
これも澤瀉屋伝統のケレンでしょうか??
実に55年ぶりという元日初日の新春大歌舞伎など話題満載。
さてさて演目ですが....。
・操り三番叟
・小栗栖の長兵衛
・二代目猿翁・四代目猿之助・九代目中車襲名披露口上
・義経千本桜 川原法眼館の場
特に義経千本桜の川原法眼館の場、いわゆる「四の切」は楽しみです。
静御前の供として吉野の川原法眼の館に匿われる源義経を訪ねた家臣の佐藤忠信。
この忠信が実は狐というお話。
本物の忠信と狐忠信の演じ分け、早変わりや宙乗りなどケレン味溢れる演出。
三代目は三代目が狐か狐忠信が三代目か分からなくなるくらい、神業とも評されました。
中車さんの「小栗栖の長兵衛」は新歌舞伎で現代語ですので歌舞伎が初めてという方にもお勧めです。
中車さんも注目ですが、春猿さんの巫女さんが絶世の美女です。笑
中車さんは後日のドキュメンタリー番組で、昼の部の「楼門五三桐」の親子共演に至る舞台裏も見ました。
こりゃ昼の部の「楼門五三の桐」も見たくなって困りますな!(ちなみに1等席は20,000円!!)
2日の襲名披露の口上では体調不良とのことで残念ながら猿翁さんは休演でした。
大阪松竹座「壽 新春大歌舞伎」は1月26日まで。