4W1Hによるビジネスモデルの作り方 | 知財を活用した「知財ポジショニング戦略」 徹底解説!

知財を活用した「知財ポジショニング戦略」 徹底解説!

仕組みやモノのアイデア権利化コンサルタント・弁理士 遠藤 和光

ビジネスモデルが成功するためには新しいことが必要です。

このことはビジネスモデル特許も同様です。

ビジネスモデルの作り方として4W1Hによる方法を紹介します。

 

 

 

<4W1Hとは?>

4W1Hは、What、Where、Whom、Whenの

4つのWとHowの1つHのことです。

4W1Hのいずれかを新しくすることでビジネスモデルを作ります。

 

 

 

ビジネスモデル特許」には、狭い意味と広い意味があります。

 

狭い意味 ⇒ コンピュータやネットワークを利用した新しい

       ビジネス方法に関連する発明(ビジネス関連発明)

広い意味 ⇒ 新しいビジネス方法に関連する発明のことであり、

       コンピュータやネットワークを利用しないものも含む

 

 

(1)What

これは提供する対象のことで、「何を提供するか?」と考えます。

 

提供する「何か」は形のある物に限られず、

形のない情報でもよいということです。

 

全ての情報は大なり小なり価値がありお金になります。

例えば、不満、情報、写真等の形のない情報等のモノや、

教室、代行、マッチング、評価、○○方法等のコト、

つまりサービスがあります。

 

最近ですと、お風呂の残り湯を販売している方が

いますね。もちろん有名人ですけど。

これを聞いたとき、えっ?そんなものまで、

と驚きました!

 

 

 

(2)Where

これは提供する場所のことで、「どこで提供するか?」と考えます。

提供する場所には、例えば、オフィス、家庭等があります。

 

 

(3)Whom

これは提供する相手のことで、「誰に提供するか?」と考えます。

提供する相手には、例えば、女性向け、男性向けなどが

考えられます。

 

 

(4)When

これは提供する時期のことで、「いつ提供するか?」と考えます。

提供する時期には、例えば、課金と同時にサービスを提供すること

が考えられます。

 

 

(5)How

これは提供する方法のことで、「どのように提供するか?」と考えます。

提供する方法には、課金方法(食器を借りたとき課金等)、

販売方法(注文方法、替え刃モデル等)、提供手段(配達方法、レンタル)、

広告方法(アフィリエイト)等があります。

 

実際のビジネスでは、上記の4W1Hに加えて

Why(なぜ提供するか?社会貢献は何か?)と、

Howmuch(いくらで提供するか?)も重要になってきます。

 

 

 

 

<4W1Hの使い方の事例>

4W1Hの使い方の事例として、野菜無人販売所で説明します。

 

 

 

野菜無人販売所は、私の近所にあるもので、

畑の前に採りたての野菜を置いた小屋(幅1m高さ1、5m位)があり、

カギのかかった小銭入れが置いてあるものです。

 

 

硬貨(100円)を小銭入れに入れて好きな野菜を持っていける

というビジネスモデルとなります。

 

 

消費者のメリットは、新鮮な野菜を安く買えることですね。

生産者のメリットは、場所代がかからない、畑で採れた野菜を

近くの場所に置けばいいので、手間いらずということですね。

社会のメリットは、地産地消の推進ではないでしょうか。

これはWhyの社会貢献のことです。

このビジネスモデルは、近江商人の「三方よし」

に通じるところがありますね。

 

 

野菜無人販売所を4W1Hで分析してみると、

What  ⇒ 提供するモノは野菜です。

Where ⇒ 提供する場所は畑の前です。

Whom  ⇒ 購入者は近所の人です。

When  ⇒ 提供する時期は野菜が取れたときです。

How  ⇒ 提供方法は直接販売となります。

 

 なんとなくイメージが掴めたでしょうか?

 

 

 

 

<具体的な事例>

 

(1)What

提供するモノは、形のある物に限られず、形のない情報でもよいです。

いままで売り物になるとは考えられていなかったものがよいかと思います。

例えば、不満を1つ10円で買って業界別に分類した後、

不満を1つ5円で販売する不満買取ビジネスがあります(特許第6506839号)。

 

その他にも以下のものがあります。

・今まで捨てられていたふぐの鰓(エラ)と鰓をつなぐ

身肉(ミシシ)を串焼き材として利用した

「不可食部分の食材利用法」(特許第2747790号)

・マイナス面も伝えて婚活マッチング(特開2014-232406

・専用装置を使った「エレベーターの踏み段の清掃方法」(特許第3084438号)

・ベルトで血液の流れを抑えて筋力を増加させる加圧トレーニング

「筋力トレーニング方法」(特許第2670421号)

・小物を使った「着物の着付け方法」(特許第 3026309号)

・斜めにカットするだけでボリュームを調整「ヘアカット方法」

(特許第5191614号)

・2倍長持ちする「ジェルネイル施術方法」(特許第6505588号)

(筆者が担当)

 

 

 

(2)Where

いままで販売場所として考えられていなかったものがよいかと思います。

例えば、オフィスでお菓子を無人で販売する

オフィスグリコ(特許第3986057号)があります。

 

(写真は事務所で撮影したものです。)

 

その他にも以下のものがあります。

サッシ部分を触ると、窓に天気情報等が表示「M..(ムー)」

 (特開2019-008212、特開2019-008213)

 

 

 

(3)Whom

男性用、女性用、年代、性格等に特化した商品又はサービスとするのが

ポイントになります。

例えば、プラモデルといえば男性が作るものというイメージですが、

女性向けプラモデルの「組み立て式玩具」(特許第6397076号)が

バンダイから提供されています。

 

その他にも以下のものがあります。

・三日坊主向けのパーソナル教室ビジネスの「情報処理システム」

(特開2017-10486)ライザップ

お年寄り向けのゲームアプリ「hinadan(ひなだん)」を

 81才の若宮正子さんが作成し、2017224日よりApp Storeから配信。

 

 

 

(4)When

リアルタイム性がポイントになります。

例えば、歌手の野口五郎(本名佐藤靖)さんが考えたもので、

QRコード付き入場券からQRコードを読取り、コンテンツを

ダウンロードするアプリ「テイクアウトライブ/Take Out Live

(特許第4859882号、特許第6091357号)が販売されています。

 

その他にも以下のものがあります。

・アルコール飲料をコップに注いだときに課金する「課金装置」

(特許第6467229号)(筆者が担当)

・食器を借りるときに課金する「オートカフェ」(特許第2804933号)

 

 

 

(5)How

どのように課金するか、どのように販売するか、

営業支援などがポイントになります。

例えば、コップに注いだ飲料の量を自動計測してレジを不要にした

飲料課金装置(特許第6467229号)があります。

(筆者が担当)

 

その他にも以下のものがあります。

・料金体系を新しくした自動車レンタル方法(特許第5021801号)

・ボタン操作で商品を注文できるようしたアマゾンのダッシュボタン

 (特許不明)

・重量が減ったことで自動的に注文するスマートマット(特許不明)

・ドローンでゴルフ場のコースに飲食物を配送する配送サービス

 (特許第6462956号)

・仮想通貨としてのポイントを使った入札方法(特許第6470452号)

 (筆者が担当)

 

 

 

何か面白いビジネスモデルが作れました教えてください。

私の方でアイデアをブラシュアップしてあげます。

 

 

 

 

 

 

※追伸

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