燐寸の夢  2024/03/08 | かずとのたびのブログ いい出会いと記憶 田舎爺の人生

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「画像はほとんど拝借です」
爺の故郷は山の裾 トンボも蝶チョも飛んでいた
過ぎ来し方を振り返り 明るく生きて参ります
孫の成長楽しみに いつか旅立つその日まで

燐寸は夢を見ていた。

酒屋や飲み屋で注文を取っている夢だ。

場所は小倉の砂津の辺りのようだった。

 

店の主人が「なぜ燐寸がいいのかね」と聞いてきた。

店の宣伝が出来るからですよ、と、燐寸は答えた。

 

主人: 宣伝するためにどうするのかね?

燐寸: 燐寸の表紙に店の名前と住所、電話番号を書き入れるのですよ。

   それを、お客さんに無償で配るのです。

 

燐寸: 配ると言っても、いちいち旦那さんがお客さんに配る必要はありません。

   灰皿の横に置いておけばいいのです。

   お客さんが勝手に自分で取りますよ。

 

主人: 煎餅や蒲鉾の袋に書いておくのはどうかね?

燐寸: 煎餅や蒲鉾は嵩張りますし、賞味期限もありますので、その取換えが大変です。

    また逆に、食卓の上に重ねていたら好きなだけ持って行かれますし、

   酒のツマミが売れなくなりますよ。

 

主人: なるほど。では、この絵柄でお願いしよう。

店の主人は、青い柄を選び、試しに百個作ってくれ、と注文をくれた。

 

「毎度ありい~」と燐寸はお礼を言って、店を後にした。

そして、関門海峡を見下ろしながら小倉の空を飛び、大手町の燐寸工場に降り立った。

 

そこで燐寸は目を覚ました。

夢だったか・・ 懐かしい頃の夢をみたなあ。

あの頃は、次々と店の宣伝燐寸の注文が取れたもんだった・・・