中学生の時、新屋敷出身のT田くんと仲良くなってよく一緒に遊んだ。
T田君の家は、新屋敷の奥の裏だった。
新屋敷から山に入って、山を越えるとすぐだったが、
山越えをしないで山裾から入っていくと結構遠かった。
彼の家の近くには、閉山になった新屋敷炭鉱のボタ山があった。
放置されてまだ間もないボタ山で、立派な茶色で立派な斜面を持っていた。
彼と僕は、トロ箱をソリにして、ボタ山の斜面を滑り落ちる遊びで一日を過ごした。
けっこう、泥で汚れた。秋だったと思う。
ただ、ボタ山で遊んだのは、一日だけだったような気がする。
その日以外は、中学から自転車で一緒に帰って、道草を食って遊んだ。
お互い、家に寄っても、家には何もない同士で、
僕は将棋をしたが、T田君はしなかったので、下校途中の道草が遊びだった。
なぜ、あの日一日だけ、新屋敷炭鉱のボタ山で遊んだのか、
もう、どりらが言い出したのかも、覚えていない。
(グーグルアースで探してみたが、ボタ山が、もう分からなかった)