クラミジア抗体検査が陽性で抗生剤を処方されましたが今後気をつけることはなんでしょうか? | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

32歳で先月入籍し今後妊活を考えています。クラミジアに感染しており数年前に治療しました。しかし先日の採血の結果でまた抗体検査が陽性でした。治療したはずなのになぜでしょうか?また将来的に不妊になる可能性が高いのでしょうか?どのくらい妊娠しない場合診察を受けた方が良いのでしょうか?

 

この様なご質問がありましたのでお答えします。

 

クラミジアの抗体は治療をしても陰性化することはありません。

抗原は治療により陰性化します。

抗原と抗体は違います。

抗体は過去に感染歴があるかどうかを見ています。

そのため抗生剤を飲むことで抗体が消えることはありません。

 

抗体が陽性ということは過去に感染したことがあることを意味しており、卵管に癒着ができているケースが多々あります。もし抗体が陽性の場合今後卵管性の不妊になる可能性が高くなります。

妊娠を希望してなかなか授からない場合には早めに受診をすることをお勧めします。具体的には30代前半なら半年授からない場合には受診した方が良いかと思います。

 

いずれにしてもクラミジアを治療したイコール卵管の癒着が完治したとは全然なりません。

クラミジアは恐るべしで危機感を持ち妊活を早めに進めていくことが大切です。

 

 

治療法は腹腔鏡手術が一番お勧めです。

 

 

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