最先端の治療で保険適用されると期待出来るものは? | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

①     PGT-Aは流産を繰り返している方には期待できることを確信しています。反復不成功に対してはRCTをしっかりと検討してからで良いと思いますが流産を繰り返す方は心身ともに限界であり、特にメンタルで限界です。現場としてはPGT-Aをせず流産率を下げられない治療を選ぶか、保険が使える年齢にも関わらず全額自費でPGT-Aを行う治療法の2択を迫ることはとても辛い説明となり患者さんとしても大変ストレスを感じると思います。

 

②    PFC-FDも期待できると思います。子宮内への投与はエビデンスも出ていて効果がありますが、高齢の方に対して卵巣内への投与も当院では半年前から多数行なっています。高齢の方でも採卵数が増え胚のグレードが上がり期待できると考えています。保険が適用されるものの胚の質が良くない若い方にもこの卵巣内投与が行えれば胚の質の改善につながり期待ができると思います。