卵管内人工授精はどのような場合に有効でしょうか?通常の人工授精より妊娠率は高いのでしょうか?また卵管内人工授精の妊娠率を上げるために好ましいことはありますでしょうか?
このようなご質問がありましたのでお答えします。
卵管内人工授精は通常の人工授精と異なり卵管の先端まで精子を送り込むためより卵子と精子が出会いやすくなります。
通常の人工授精で結果が出ない場合に行うと良い方法です。
また卵管が狭窄している場合に有効です。
精子の運動率や濃度が低い場合にも有効です。
精子と卵子が出会いやすくなるため妊娠率は通常の子宮内の人工授精と比較すると1.5倍程度高くなります。
卵管内人工授精を成功させるためには卵巣からの排卵と卵管が正常に機能していることが条件となります。そのため事前に腹腔鏡検査をして卵巣からの排卵ができているか、卵管の通過性は問題ないかを確認しておく方が好ましくなります。
せっかく人工授精をしたのにこのあたりに問題があると妊娠しなくなります。
また複数の卵胞を育てて両方から排卵させることも有効です。クロミッドやフェマーラやHMG注射
などを用いて2個から3個の卵胞を育てて排卵させる事も有効です。
特にリコンビナントのFSH製剤のゴナールエフは内膜も厚くなり2個程度排卵する為とても好ましい方法です。この際50単位で開始し卵胞発育を見ながら少しづつ増やしていく方法がお勧めです。