この論文では男性不妊で無い38歳以上の方に顕微授精と通常の体外受精を行い受精率は上がるかどうかを調べています。
顕微授精4369周期、体外受精4427周期の受精率を調べています。
この表は今回調べた7個の論文の顕微授精と体外受精の受精率を調べていますが、顕微授精も体外受精も受精率は有意差が有りません。
こちらは採卵数三個以下の方を対象にして調べたフォレストプロットですがやはり有意差無しです。
この結果から言える事として、不安だから顕微授精をする事は受精率を上げるためには意味がないと言えます。この様なエビデンスを患者さんに示して不安をあおるのではなく妊娠率を高める治療を行うべきと言えます。
顕微授精はコストもかかり不安に思う方も多く受精率の成績が上がる事もないためしっかりと適応を守り必要な方に行うべきと言えます。
Fertility and Sterility® Vol. 113, No. 2, February 2020
Comparing fertilization rates from intracytoplasmic sperm injection to conventional in vitro fertilization among women of advanced age with nonLmale factor infertility: a meta-analysis