子宮鏡はとても大切な検査 | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

今月号のFrtil and Sterilに子宮鏡検査に関して書かれてある論文がありましたので紹介します。

この論文では子宮鏡は妊娠に大きな影響を与える疾患を同定する為に大切な検査である事を説明しています。

子宮鏡では以下の疾患を見つけることが可能です。

子宮腺筋症

子宮内膜ポリープ、過形成、がん

子宮筋腫
子宮奇形
妊娠の遺残
卵管閉塞
 
これは粘膜下子宮筋腫の画像です
 
これは子宮内膜ポリープの画像です
 
これは中隔子宮の画像です
これはマイクロポリープがあり慢性子宮内膜炎が疑われる画像です
これは内腔の癒着の画像です
 
これは妊娠の遺残の画像です
子宮鏡検査は移植の前には行うケースが多く、直前の周期や移植の周期に行います。
これらの所見は妊娠にとってはマイナスに働く可能性が高く、これらの所見が見られた場合にはしっかりとオペをしてからの治療を行うことが大切といえます。
 
Hysteroscopy and why macroscopic uterine factors matter for fertility
J. Preston Parry, M.D., M.P.H.a,b and Keith B. Isaacson, M.D.c,d
Fertil Steril. 2019 Aug;112(2):203-210