前周期からピルを用いる事に関して | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

卵胞のサイズが揃わないため、粒を揃えるために前周期からピルを内服してAFのサイズを揃えるほうが良いかどうかに関してのご質問が有りましたのでお答えします。

 

卵巣機能がかなり良い方はピルを用いても基本的には問題無いためピルを用いても用いなくても成績には大差はありません。

仕事の関係で日程の調整という観点でも用いても構いません。

 

AMHが低い方や、卵巣機能があまり良く無い高齢の方の場合、基本的にピルは用いない方が好ましいです。

 

ご存知の通りピルは避妊薬であり、卵胞の育ちを抑制し避妊薬として用いられています。

 

そのピルの作用を逆手に取り少量を短期間用いることで卵胞のサイズを揃えてフライングする卵胞をなくしていきます。

 

ピルを長く用いる事と卵胞のサイズは揃いますが、抑制されすぎて逆に育ちにくくなります。

 

どうしてもサイズを揃える場合には弱いピルを最小限用いることが大切です。

強いピルを長期間用いるとかなり育ちにくくなってきます。

 

この辺りはその方の卵巣機能、過去の育ち方を見極め、慎重にかつ個別に対応すべきこととなります。

 

宜しければ過去の記事も参考にしてください。

一つだけ大きく育つ卵胞を防ぐには