そこに住む人々への視線。 | 木村和人、パパ木村、或いは、キムキムと呼ばれる男。

木村和人、パパ木村、或いは、キムキムと呼ばれる男。

ほぼ三つの呼び名が存在しますが、ほぼ同一人物かと思います。

ちょっと前のブログに、一号機メルトダウンのニュースに、然程心揺さぶられることはなかったと書きました。
その後、2号機3号機でも同様、というニュースがテレビでも報道されるようになりましたが、これも同様です。

それは日々の空間線量のチェックと、それから、中部大学の武田教授のブログ、これを参考にしていたからです。

ほんとうに様々な情報がネット上には溢れています。

20ミリシーベルト問題については、「子供たちに今すぐ疎開を」、と声をあげられた方がたくさんおられる。
国が掲げた基準に真っ向から反論すること、しかも自分の名の下にそういった声をあげるには大変な勇気が必要であり、ほんとうに、義憤にかられて止むに止まれず…ということはよく分かります。
僕も20ミリシーベルト問題については全くもっておかしいと思っています。

しかし、福島県にお住まいの方によるツイートの中には、「福島県民がただ単に無知だから避難しないわけではない」というものがあります。
すなわち、何がしかの離れられない事情がある。

それは、仕事だったり、或いはお年寄りならば「被爆してもこの土地は離れない」、という方も居るだろうし、経済的に困難な場合だってあるでしょう。

移動にまつわる経費から避難後の就職の斡旋もしてくれる自治体もちょっと調べれば分かる。
それでも離れられないそれぞれの事情は、きっと安全な場所からでは推し量れないものがあると思うのです。
けして、福島県民が情報から遮断されているわけではない。

福島県民が無知なわけではない。



しかし、年間被曝限度は1ミリシーベルト。

安易に基準値を引き上げて「直ちに影響はない」と、逃げることなく、しかし、そこに住む人々への、避難することの出来ない人々への視線を持つ言葉を発し続けているのが、中部大学の武田教授で、だから、再三このブログでご紹介させて頂きました。

今、福島の大地を綺麗に・・・クリーン福島大作戦。
そうすれば、一年で元通りの生活が出来るのではないか、そう明言されています。

郡山市が校庭の表土を削り取って線量を大幅に下げ、その行動が各地に波及していった発端ともなったのではないかと僕は思っています。

風評被害と本当の危険の違いにも言及され、
「今汚染されている地域は我慢して作付けをしないほうが良い」
「汚染された地域は地産地消もしないほうが良い」
そう言い続けてきた氏が、福島市と二本松市で講演会をされました。

曲解されれば、地元の農業関係の方から猛烈な反発を食らうかもしれないにも関わらず福島入りし、今まで行ってきたこととブレない発言を一時間にわたり展開するのは、とても勇気の要ったことと思います。
いや、信念を貫く人には怖いものは無いのかもしれません。

YouTubeにその模様がありました。
ここでは、農業に関して(4/8の9分~、5/8の5分~)、それから、被曝の積算量の計算について述べられた部分(5/8の11分30~)を埋め込みます。

全体では1~8までありますが、今までのブログの内容が網羅されており、とてもわかりやすいです。
もちろん、ある程度氏の言っておられることに賛同される方々が聴講しにいらっしゃったのでしょうが、皆さん熱心に聴き入っておられる様子が見て取れます。
時に笑いが溢れる場面も。



きちんとした情報があれば、パニックになどならない。