塩狩峠を下りてきた旭川発稚内行普通列車(321D)は、和寒駅を過ぎ名寄盆地を北上。平坦な直線区間が続くので、その走りは軽快だ。
この列車は321Dの次の旭川発名寄行普通列車(323D)。今日はキハ54の2両編成だね。この後、再登場します。
※写真1・2:防雪林に囲まれた直線区間を走るキハ54(和寒~東六線)
午前6時59分。321Dは北海道らしい駅名「東六線駅」に到着し、すぐに発車。
乗降客はなし。(※写真は午前9時14分発の323Dです。)
東六線駅を発車するとすぐに、急な下り坂へ進む。一気に加速しそうだね。
列車が発車すると日常の風景に戻る東六線駅。近所の農家さんのトラクターがコトコト踏切を渡り出すが、なんてのどかなんだろう・・
でも・・板張りのホームや、駅からの風情ある光景は、もう見ることはできません。東六線駅は2021年3月13日に廃止となりました。長い間、ありがとうございました。
※写真:3~8:今となれば大切な東六線駅の一コマ【今旅最初の板駅(板のホーム)です】
線路の両側に、延々、防雪林が続くこの区間。
防雪林の向こうには、田んぼや畑が広がっているが、宗谷本線に乗っていると、そのような感じはしませんね。
空から眺めたら、きっと北海道らしい景色に出会えるのだろうな~
※写真9:高い松林が線路を守る宗谷本線(東六線~剣淵)
午前7時3分、321Dは剣淵駅にやって来た。(写真は2024年5月の321D)
2両目もキハ54。
名寄発旭川行普通列車(322D)と列車交換。
おっ、1両編成か・・通勤・通学の時間帯なので、平日なら2両編成なのかも?
キハ40が隣り合わせ。
昭和の香りのする跨線橋。
午前7時4分、剣淵駅を発車。
特急列車が高速で通過できるよう、1番線は一線スルー。旭川~名寄間は線路の敷設改良がされている。
剣淵駅の「わがまちご当地入場券」の表面も、旭川行・キハ40が東六線駅に到着するシーン。
やはり、人気スポットなんだね。
剣淵駅で列車交換した旭川行普通列車(322D)は、東六線駅を発車し直線区間を南に走り出す。
2021年3月のダイヤ改正で、旭川~名寄間を走るキハ40は姿を消したと聞くので、今となればこれも貴重な写真です。
※写真10~20:剣淵駅と旭川行・キハ40(剣淵~東六線付近)
剣淵駅を発車した321Dは市街地を離れ、防雪林に囲まれた直線区間を走っているが「ガタン~ゴトン~♬」のリズムが速くなってきた。実に軽快だね。
この松はドイツトウヒ。泥炭地に強い高木の常緑針葉樹で、防雪林として植林され、長い年月をかけてここまで育ちました。
これは大切な財産。この防雪林がなければ吹き溜まりができて、豪雪から鉄路を守れないので。
※写真21:北海道の鉄道で重要な役割を果たす鉄道防雪林(剣淵~北剣淵)
次の駅は北剣淵。
防雪林に囲まれ、いつもひっそり・・
ホームの下から、キタキツネが現れることもあるんですよ。
では、駅に行きましょう。
階段を上って、はい、到着。
いいわ~この眺め!
まっすぐ続く線路は北海道らしいね・・
ローカル線の風情に包まれ、とても特急列車が走る幹線とは思えない宗谷本線。
板張りのプラットホームに立つと、鳥と虫たちの鳴き声が、いつも心を癒してくれます。
たま~にキハ40が訪ねて来ますね。午後3時13分、本日3本目の下り(名寄方面行)普通列車が到着。5時間ぶりです。
大好きだった北剣淵駅。でも・・2021年3月13日で廃止。残念・・泣
※写真22~25:「ザ・北海道」北剣淵駅~今旅2箇所目の板駅です~
実はこの眺め、我が故郷を走った国鉄・標津線「上春別駅・開栄駅」からの景色に似ていて、ここに立つと、いつも子どもの頃を思い出してました。
駅はなくなりましたが、駅の記憶はいつまでも大切にしたいです。ありがとうございました。
午前7時10分、321Dが北剣淵駅にやって来た!
午前7時11分、北剣淵駅に到着。
平日であれば地元の高校生が通学利用すると思いますが、週末なので乗降客はなし。
午前7時11分、321Dは北剣淵駅を発車。
※写真26~31:北剣淵駅に到着し発車する321D。キハ40の後ろ姿も、今はもう見ることができません・・寂しいです。
終点・稚内駅までは、あと209.2km&4時間56分。
321Dの旅はまだ序盤戦(5分の1)。ただ、キハ40とは名寄駅でお別れなので、残り少ない2両編成の旅を楽しもう。
(つづく)
*追伸
「北海道ローカル線旅日記!夏の宗谷本線完乗(完全乗車)編(旭川駅~稚内駅)」をご訪問いただきまして、誠にありがとうござます。
全国的に新型コロナウイルス変異株の影響が深刻になっており、当面の間は、旅の自粛が続くと思います。
とても残念なことですが、状況が改善に向かうまで、このブログで少しでも旅気分を感じていただけば幸いです。
なお、2019年9~12月にアップした「夏秋の留萌本線1~9」は、眠っていた写真を追加し、少しリフォームしました。
留萌本線も存続の危機が迫っているように感じます。よろしければ、ご覧ください。