石狩沼田駅の名所案内にあった「クラウス15号蒸気機関車」を訪ねてみよう。
この機関車は見るからに洋風だな~
このような機関車が北海道にあるとは、まったく知りませんでした。
※写真1・2:異国情緒を感じるな~
クラウス15号機関車は、1889年にドイツ・ミュンヘン市のクラウス機関車製造所で製造され日本に輸入。
沼田町では1931年から1967年まで、当時、沼田町内にあった炭鉱の石炭運搬等で活躍してました。
国内で現存する最古の小型蒸気機関車で、現在は石狩沼田駅から車で約20分の所にある幌新いこいの森公園で保存・展示されています。
はるばるドイツからやって来たんだね。そして約130年の時を経て今は沼田町に・・保存状態がいいので、とても130年前の蒸気機関車とは思えません。
石狩沼田駅の「JR北海道わがまちご当地入場券」でも紹介されているクラウス15号機関車。沼田町の皆さんが大切にしている思いを感じます。
※写真3:好きです!石狩沼田駅の「JR北海道わがまちご当地入場券」
名所を巡るとお腹が空いてくるね~
ここ北空知地方は寒暖差が大きい、蕎麦(そば)の名産地。
沼田町を訪れた時は「なかやまそば屋」さんの「かしわそば」が楽しみの一つなんです。
麺が太く、こしがしっかりしていて、とっても美味ですよ~ いただきま~す!
※写真4:好きです!「なかやまそば屋」さんの「かしわそば」
さて、乗り鉄旅に戻りますか・・
午前11時23分、深川発増毛行普通列車(4925D)は、石狩沼田駅を発車。
留萌への峠越え、ご苦労様。もう少しで春だよ!(4月初旬)
※写真5~8:急行列車などの列車交換で賑わう石狩沼田駅を見たかった。
列車は田園地帯を走り、午前11時31分、恵比島駅に到着。
※写真9:恵比島駅にやって来たキハ54
駅舎はかつて貨物列車に連結された車掌車を改造した、車掌車駅舎。
板張に改装しているのは初めてかも・・
おや? そうなると・・奥にある駅舎はなんだろう?
あっ、そうか!ここが1999年前期放送のNHK連続テレビ小説「すずらん」の舞台となった「明日萌(あしもい)駅」なんだ! うわ~懐かしい~
その年の夏は凄い人出で、駅舎もゆっくり見ることができなかった。
あれから27年経って、今日初めて見れて嬉しいね。
旅人が立ち寄る明日萌駅と恵比島駅。正面から見ると、こんな感じなんだ。
明日萌駅は、乗り鉄旅をした2016年夏は駅舎内部を公開していました。
NHK連続テレビ小説「すずらん」では、今から100年以上前の大正時代、明日萌駅に置き去りにされた女の子が駅長に育てられ成長していきますが、その駅長を演じたのが俳優・橋爪功さん。
駅舎内には駅長を演じた橋爪さんのお人形さんが、旅人を待っていましたね。
初めて出会った時は、ドキッ!(笑)
※写真10~13:明日萌駅と恵比島駅
連続テレビ小説「すずらん」の放送がきっかけで、留萌本線では1999年から2006年まで、「SLすずらん号(C11型蒸気機関車)」が1日1往復・季節運行していたと思います。
その頃、北海道ではSLブームが再燃!
もちろん「SLすずらん号」も人気列車でした。乗っておけばよかったな~後悔先に立たず・・(泣)
※写真14:留萌駅で出会った貴重な写真。恵比島~峠下間かな?
連続テレビ小説「すずらん」放送後20年を記念して、沼田町観光協会と沼田町さんが、2019年10月13日に「明日萌の里20年記念~あの’萌’が明日萌に帰ってくる!」を開催。
私も真っ先に参加申込みしましたが、仕事の都合で急きょ欠席。残念・・泣
当日の様子は、地元新聞にも掲載され、大いに盛り上がったことが報じられてました。
素晴らしいイベント!次回があれば参加したいですね。
※写真15:「明日萌の里20年記念~あの’萌’が明日萌に帰ってくる!」PRチラシ
この駅のことを知らない人は、きっと「あしもい駅」と思うか、「何で2つの駅名があるの?」と思うだろうね。
次の写真は深川行キハ54。
増毛行キハ54も峠に向かって発車。
※写真16~18:次の駅は峠下駅ですが、連続テレビ小説「すずらん」では「ましべつ駅」
ちなみに駅前には、歴史を感じる旅館跡があります。
峠の手前なので、かつては交通の要所だったんですね。
※写真19:歴史的建造物である旧・中村旅館。NHK連続テレビ小説「すずらん」のロケ地でカフェもありました。
乗り鉄旅を進めよう。
留萌本線はここまで、石狩平野の平坦な田園地帯を直線的に走ってきたが、ここからは状況が一変!
次の峠下駅(7.6km)までは恵比島峠越えの区間で、急カーブとアップダウンが続く留萌本線一番の難所!
キハ54も気合を入れ直したように、エンジンを唸らせ山中へ。
※写真20:さぁ、ここから恵比島峠越え!(恵比島~峠下・9月下旬)
4925Dは「ツンツンツン」と聞こえる車輪と線路の摩擦音(フランジ音)を響かせながら、急カーブが続く難所を通る。
※写真21・22:連続する急カーブを通る4925D(恵比島~峠下・10月中旬)
列車は恵比島トンネルを抜け、次の峠下トンネルに向かっているが、
このあたりが恵比島峠の頂上付近なのだろうか?
人の気配がまったくしない原生林の風景は、田園風景が広がる恵比島駅までの景色とは、まるで違う。
このような車窓の風景が、いきなり訪れるとは・・
さすが自然豊かな北海道のローカル線!
※写真23・24:原生林の森を走る4925D(恵比島~峠下)
午前11時39分、4925Dは恵比島峠を越え峠下駅にまもなく到着。記憶に残りやすい駅名だ。
峠下駅は現在、留萌本線唯一の列車交換駅。きっと列車交換シーンを楽しむ乗り鉄・撮り鉄さんの人気スポット。また来よう。
※写真25:線路切り替えポイントは、単線の魅力!何度も通ってもいいね~
4925Dは、峠下駅到着。数人の旅人を乗せ、すぐに発車。
※写真26:4925D・峠下駅到着
ここから海辺の留萌駅までは、緩やかな下り傾斜が続くと思う。キハ54も軽快なリズムで走り出すだろう。
(つづく)
※追伸:「北海道ローカル線旅日記!夏秋の留萌本線」をご訪問いただきまして、ありがとうございます。