午後3時22分「特別快速きたみ」は、旭川で買い物などを済ませた地元の人々を降ろし、当麻駅をすぐに発車。

※写真1:「特別快速きたみ」当麻駅発車

 

この地域(上川地方)はお米の名産地。車窓からは実りの秋を感じる、豊潤な彩りをつけ始めた稲穂が広がり、遠くには大雪山連峰が見えてくる。

 

大雪山は広範囲に広がる標高2,000m級の山群の総称で、大雪山国立公園は国内最大の山岳国立公園。

 

向かって右側は北海道最高峰の旭岳(標高2,291m)、左側の山肌が見えるのが北海道第二の高さを誇る北鎮岳(標高2,244m)。

※写真2:実りの秋を感じる田園風景と、遠くに望むは大雪山連峰(当麻~将軍山)

 

7月の車窓の景色は、盛夏を感じる緑の田んぼ。雑草を刈っているのかな~暑い中での農作業、本当にお疲れ様です。

 

とても美味しい道産米!今年も楽しみに、待っていますよ~!

※写真3:盛夏の田園風景(当麻~将軍山)

 

列車は伊香牛(いかうし)駅にやってきた。普通列車であれば左側の線路に入線し停車するが、右側の線路に入り直線的に高速で通過。

まるで特急列車のようだね。

 

※写真4~6:特急列車と普通列車の列車交換で存在感を示す伊香牛駅

 

列車は田園風景が続く上川盆地を東へ快走してきたが、伊香牛駅から愛別駅までの間(約5km)は、石北本線に近づいてきた日本の大河・石狩川と、山裾との間を走る曲線区間が続くためスピードダウン。

※写真7:曲線区間が続く(伊香牛~愛別)

 

「特別快速きたみ」は加速・減速を繰り返し難所を通り抜け、午後3時33分、愛別駅を通過。

 

 

 

 

※写真8~12:「特別快速きたみ」愛別駅通過

 

愛別町といえば「きのこ」!

北海道の約3割のきのこが生産され、「えのき」「なめこ」「舞茸」は北海道屈指の生産地。

愛別駅の「JR北海道わがまちご当地入場券」の裏面もきのこ!きのこ汁が食べたい・・

 

ちなみに表面には「ノースレインボーエキスプレス」が登場!

2016年2月まで、オホーツク海の流氷の季節に合わせ、臨時特急「流氷特急オホーツクの風」(札幌~網走)が1日1往復していたので、その光景でしょう。

是非、復活して欲しい!

※写真13:愛別駅の「JR北海道わがまちご当地入場券」

 

午後3時38分「特別快速きたみ」は、 次の中愛別駅を通過。

※写真14:中愛別駅からは見どころ続き

 

中愛別駅を過ぎると、列車は進行方向の山を避けるように右へカーブ。

まもなく心待ちにしていたスポットがやってくる。

 

ピー!と大きな汽笛が鳴り響き、林の中から抜け出すと、いきなり目の前に石狩川が現れた!

 

うわ~これは大きな流れだ!

ここはかなり上流だが、さすがに石狩川は迫力がある。ゴォーという鉄橋特有の大きな走行音と共に列車は鉄橋(第5石狩川橋梁)を走り抜けるが、マイナスイオンを感じる川の流れは実に清々しい!

 

雪多い大雪山系を水源とし日本海に流れる北海道遺産・石狩川。その長さは268km(全国3位)、流域面積は全国2位を誇る日本を代表する大河です。 

※写真15~17:「特別快速きたみ」日本屈指の河川「石狩川」を渡る(中愛別~愛山)

 

鉄道の鉄橋といえば、橋脚の上に橋桁を乗せた鉄赤色のガーダー橋を思い浮かべるが、この橋はそのイメージにピッタリ!

青い空、山の緑と相まって、色彩豊かな素晴らしい鉄橋の風景がここにある。

 

午後3時40分「特別快速きたみ」が、鉄橋を左から右へ通過!

いつ見てもいいね~ローカル線の美しい風景は!

 

 

おっ!西日に反射したキハ54のステンレスボディの輝きが、川面にも反射!

 

 

※写真18~23:美しい鉄橋の風景!(第5石狩川橋梁・中愛別~愛山)

 

鉄橋通過シーンをもう一つ!

時刻は午後4時40分。列車の汽笛が聞こえるや否や、林の中から突如姿を現した網走発札幌行き「特急オホーツク6号」。

轟音と共に鉄橋を右から左へ通過!

 

「特急オホーツク6号」とは午後4時10分頃、峠にある上越(かみこし)信号場で列車交換。どんな出会いになるのかな~

顔写真です。

※写真24・25:石北本線を走る「特急オホーツク6号」

 

動画は、現在の北見行き「特別快速きたみ」鉄橋通過シーン。

(撮影時間:23秒。※キハ40の鉄橋通過シーンは「北海道ローカル線旅日記!「夏の石北本線5」及び「動画編1・夏の石北本線」」でご紹介しています。)
 
次の動画は、旭川発網走行・キハ183系「特急大雪1号」。この姿も2023年3月17日を以て見納めですね・・泣

(撮影時間・26秒。2023年3月に追加)
 

さて、旅を続けよう。

列車は次の愛山駅手前から続く直線区間を加速、進行方向の正面に大雪山連峰がどんどん迫ってきた。

 

この景色は客室の車窓から見れないので、旅人にはあまり知られてないが、石北本線に乗りながら北海道NO.1とNO.2の標高を誇る旭岳・北鎮岳を同時に見れる、とてもレアなスポット!

 

カメラ片手にデッキに移動し写真を撮り始めていると、数人の旅人がやってきて「これはいいね~」と言いながら写真を撮ってましたね。でしょ?

※写真26:大雪山連峰が迫ってきた!(愛山~安足間(あんたろま))

 

次の写真は、山々の総称が「大雪山」なので冬山の姿を見たい!と思い、2017年3月、愛山駅付近から撮影した一枚。

 

雪に覆われた冬山は、山の稜線がはっきりして美しく、かつ、迫力がある。

まさにこれぞ「大雪山!」。

 

石北の峠を越えてやって来たのは、ヘッドライトの輝きがとても目立つ網走発旭川行き「特急大雪4号」。

※写真27:北海道の屋根「大雪山」と復活!「特急大雪」(愛山駅付近)

 

2017年3月のダイヤ改正で廃止となった「特急オホーツク6号」の後継者で、石北本線の名列車「大雪」が久しぶりに復活!

 

ただ・・これを機に人気のスラントノーズが主力から外れ、とっても残念です。(泣)

 

「特別快速きたみ」もやって来た!

 

 

※写真28~30:厳冬の峠越えに向かう、北見行き「特別快速きたみ」(愛山駅付近)

 

次の写真は7月の車窓の景色。

列車は安足間駅を通過し、ず~と続いていた直線区間がまもなく終了。

 

これは綺麗だな~大雪山にはまだ残雪があり、山の美しさを引き立てている。

真っ青な空と深緑に包まれた自然豊かな景色! 

単線・非電化のよさを感じる、ローカル線ならではの絶景と思う。

※写真31:石北本線で夏の大雪山を楽しもう!(安足間~東雲)

 

午後3時48分、列車はまもなく上川駅に到着。当麻駅からここまで僅か26分の鉄道旅ですが、田園風景、石狩川、大雪山など見どころが満載で、とても内容が濃い区間でした。

 

特急列車に乗っていると何となく過ぎてしまいがちですが、ローカル列車でじっくり魅力を感じると、十分「鉄分補給」できる穴場区間かもしれませんね?

3番ホームにはキハ40がスタンバイ。

安全第一・指差称呼確認!

 

※写真32~35:「特別快速きたみ」上川駅1番ホームに到着

 

上川駅からは北海道の鉄道で一番標高の高い峠を目指します。

「特別快速きたみ」がどのような走りを見せるのか、とても楽しみですね。

 

   (つづく)

 

※追伸:「北海道ローカル線旅日記!夏の石北本線」をご訪問いただきまして、ありがとうございます。