高校のとき、「源氏物語」や「平家物語」や「方丈記」や「徒然草」などの有名な古典の冒頭を暗唱させられました。現在使われなくなった古典の言葉を暗唱して頭のなかに残しておくと、歳を重ねると少しずつその意味がわかってきます。紫式部も兼好法師もその時代をいきいきと生きていた現代人であることを理解できるようになります。本のなかに眠っている言葉だけでは、古典はよみがえりません。暗唱して頭のなかに残されているから、古典の言葉に共鳴し、紫式部や鴨長明の思いを共有することができるのです。