日本中央競馬会(JRA)は26日、第2回小倉競馬第1日の第12レースで黛弘人騎手に「注意義務を著しく怠った油断騎乗があった」とし、27日から3月28日まで騎乗停止の処分を科した。騎乗停止30日は、レースの裁決委員が科すことのできる最長の処分。
黛騎手はメジロガストンに騎乗したが、決勝線手前で2完歩ほど追う動作を緩めた結果、1着とハナ差の2着に終わった。
最近は馬を最後まで追わないジョッキーが多いと思う。
勝ち負け際どいならやはり最後まで追うだろうし、掲示板に載るか載らないかだったら、やはり賞金がかかる以上は追うだろう。
勝ち負けに関係なくても最後まで追うケースはある。
シンボリクリスエスのラストランの有馬記念では、勝利は確定しているのにペリエ騎手は最後まで追い続けた。
「彼(クリスエス)の力を出し切ってみたかったから」だという。
その結果2着リンカーンにつけた着差は9馬身。 圧倒的な力を見せて引退した。
明らかに勝てると思えば追うのを止めたり、反対に掲示板に載りそうも無いと思ったら追うのを止めたりもする。
クリスエスの場合とは逆に同じ引退レースの有馬記念でのディープインパクト、ラストは武豊騎手はほとんど追っていない、ムチを入れたのも一回だけ。
また9着以下は何着でも賞金は無いから、無意味に追う必要はないこともあるだろう。
これは競走馬が「経済動物」であることと無関係ではない(あまりこの呼び方は好きではないのだが)。
無理して怪我をしたり、疲労が蓄積してレースに出られなくなったりしては困るのだ。
私もこの考えに賛成で、レコード更新やつけた着差によりめちゃくちゃなボーナスが出るならともかく、
10馬身でもハナ差でも勝ちは勝ちなのだから、無理させる必要は無いと思う。
また馬だって生き物だ。
ムチで叩かれ、首根っこを押し捲られて嬉しいはずが無い。
もしも、
シンボリクリスエスがレース後致命的な怪我をして種牡馬になれなかったとしたら、ペリエ騎手は批判されたはずだ。
「勝ちは決まっているのになんで無理をさせたのか」と。
逆の見方をすれば、あの圧倒的な勝利のおかげで種牡馬としての価値が若干でも上がった部分はあるのではないか。
クリスエスはディープと違って取りこぼしが多く、ラストラン前から将来が約束されていたわけではないからだ。
また「ポカ」もある。
93年のジャパンカップでは、一番人気のコタシャーンのデザーモ騎手は、残り1ハロン地点をゴールと勘違いして追うのを止めた。
気がついて追い直したが、レガシーワールドに0.2差の2着に終わった。
もしも勘違いせず追うのを止めなかったとしても、勝ったかどうかは微妙だと思うが、
単勝を勝ってた人は納得いかないだろう。
今回も同様で、メジロの単勝やメジロ頭の単式を買ってた人には不満だろう、
最近流行の八百長かもしれない!?
ワザと負けた!?
本人は騎乗停止、収入源は確実だ。
この馬には乗せてもらえないかもしれないし、調教師に嫌われてしまうかもしれない。
そんなリスクを犯してわざと負ける様なまねをするだろうか。
やはり「ポカ」と言ってよいだろう。
最後にジョッキーの皆さんにお願いなのだが
私の買った馬では頼むからやめてくれ!