当然の事ながら、ダンスと言うのは、音やリズムを体感し、振りに乗せて表現する訳だけれど、そこには『ノリのセンス』『キメのセンス』が無ければならない。
『ノリ』も『キメ』も、その音、その振りを、流れの中で『どう捕らえるか?』と言う判断能力が必要になる。
これが無ければ、与えられた振り付けを更に膨らます事は出来ない。
振り付けを生かすも殺すも、ダンサーの『ノリ』と『キメ』の能力値次第・・・とも言えるのである。
ダンスを学ぶ上で、学ぶべき事は山程あるが、上記した能力値を高める作業は非常に大切。
ノリの悪いダンス、キマらないダンスほど、見る者にストレスを与えるものは無いからだ。
その音、その振りをどう捕らえ、どう感じると、手本の様な動きになるのかを探る力を着ける。
見る目、聴く耳、感じる身体、気づく脳を研ぎ澄まし、間違った方向で音や振りを捕らえない様に五感を鍛える・・・。
文字にすると堅苦しくまだるっこいが、コレ皆『感じる作業』『察知する作業』であり、グダグダと頭で考える事ではない。
此処を間違える輩は多い。
頭で考えたがるのである。
しかし、幾ら頭で考えた所で結果には繋がらないばかりか、余計に身体の反応は鈍る。
感応力をアップさせるには、イメージする能力をアップさせる事だ。
イメージ力の弱い奴は感応力も弱い。
もう随分前の話になるが、元体操選手の森末慎二さんが言っていた言葉が印象的だった。
「まだやった事のない難易度の高い技も、手本を一度見れば出来てしまった。」
これは森末さんの身体能力の高さも然る事ながら、感応力が物凄く鋭い証拠である。
「手本を見ながら、自分がその技を成功させるイメージが浮かぶ。」
流石にオリンピック金メダリストクラスのアスリートは違う。
感応力を高め、イメージ力を高める。
大事な事だ。