さて、こんなに長々と書き続ける事になろうとは夢にも思わなかったが、このテーマも気付けば13回を数えてしまったから驚きである(番外編を入れれば15回である)。
書き始めてみると、色々と思う所も、気付く所もあり、ついついダラダラと書き続けてしまった。
最後に一つ、私が体験した昔話をお話してこのテーマを終わらせようと思う。
私は中学生の時に、同級生を亡くしている。
彼は肥満児であった。
身長は私(当時の私は165㎝くらい)と大差がなかったが、体重の方は倍以上で、100キロ以上の巨体であった。
彼の学生服は、当然特注品である。
ズボンの片足の穴には、私が二人入れる。
安田〇サーカスの一員、一番太っているメンバーを思い浮かべて頂ければ、それがほぼ、彼である。
ある日の体育の時間に彼は死んだ。
心臓麻痺である。
100メートル走の最中であった。
今思うに、彼の死は親の責任が大である。
我が子が、たった15歳と言う若さで死んだと言う悲しみは一体、如何ばかりであろうか?
しかし同時に、彼の親は悔やみ切れない後悔に苛まれた筈である。
彼は不治の病や事故で亡くなったのではない。
肥満が元で亡くなったのである。
15歳…
食べ盛りの少年に、自己管理能力など無い。
親の健康管理が、彼には絶対に必要だったのである。
共働きで、子供と一緒に食事が出来ない…と言うご家庭も少なくないだろう。
しかし、愛する我が子の為なれば、何か工夫は出来る筈である。
私は彼の家庭環境は知らない。
しかし、キチンとした健康管理下にあれば、彼は死ななくてもよかったのである。
何ともやり切れない死別であった。
体型には遺伝も反映するだろう。
しかし、親が太っているから子供も太っていて良い!と言う事はない。
人間の脂肪細胞の数は、幼少時に決まる…と言う話を聞いた事がある。
親が子供の幼少時に、どんな物をどのくらい与えたか?
この影響が大きいそうだ。
つまり、可愛い可愛いで、過保護に物を与えていれば、太り易い子供が出来上がると言う訳だ。
では、過保護に育てられ、太り易い身体になってしまったら、そこで終わりなのであろうか?
否!
多くの成人の太り過ぎは、自己管理によって幾らでも改善出来るそうである。
確かに、幼少時に太り過ぎれば、それは親の責任である。
しかし、だからと言って、成人してからの太り過ぎは親のせいには出来ないのである。
親も己も、愛を持って厳しく体調管理すべきであろう。
脂肪細胞が幾つあろうと、細胞に脂肪を溜めなければいいだけの話である。
私は、太っている事を否定するつもりなどないし、痩せている事を肯定するつもりもない。
しかし、生徒諸君!
我々はダンスを嗜(たしな)んでいるのだ。
舞台や映像の上で踊るにせよ、誰かに振付を与えるにせよ、人にダンスを教えるにせよ、人様に踊りを提供してお金を頂戴しているのである。
怠けた体型でいい訳がない。
『見せる意識』と『見られる意識』が無い人は、この世界には向かない。
こうした意識も持たずに、人様から金を頂戴するなど、詐欺である。
『私は趣味だから(^o^;)』
…と言う声が聞こえたな。
だから何だ( ̄~ ̄;)?
前にも言った。
身体を壊すのはキミだぞ。
ダンスは身体にいい動きよりも、身体に無理な負荷が掛かる事の方が多いのだぞ?
私は『身体に優しいジャズダンス』なんぞやらんぞ!
泣くのはキミだ。
私は知らん( ̄~ ̄;)
随分以前…
『痩せます!間食止めます!だから、先生の写真を何枚か下さい!』
と言って来た生徒がいた。
『間食止める事と、俺の写真に何の関係があるんだ?』
と訝しく答えた所…
『冷蔵庫やお菓子が入ってる戸棚に、先生の写真を貼るんです!』
私は大爆笑したが、彼女のダイエットは成功した(笑)。
彼女は、自分の意志が弱い事を知っていたのだろう。
人間誰しも弱いものである。
強い人間などいない。
しかし、弱いからこそ強さに憧れ、成長して行くのだと私は思うが、如何だろうか?
他人に勝っても喜びはあるだろう…それなりに。
しかし、自分の弱さに勝つ喜びはそれを上回る。
…と私は思う。
以上!
おしまい(笑)!