もう7~8年も前になろうか?
ウチのSTUDIOの社長が言った。
『欧米の一流ダンサー達は、夜9時以降は食べないって言うわよ。アンタ達も見習ったら?』
と、事も無げに…。
『ええー!?無理!無理!』
と私。
社長は眉を曇らせて…
『欧米じゃ当たり前だって言うわよ。』
と続けて言った。
『此処は欧米じゃないし、第一、俺は一流ダンサーなんかじゃないもん!』
この時の私の
『ええー!?無理!無理!』
と言う発言を直訳すれば…
『ええー!?ヤダ!ヤダ!』
と言う事になる(笑)。
しかし、その僅か2年後に私はぶっ倒れ、以降、この社長から聞いた事を実践するのである。
入院中に、自分の食生活についてアレコレ考えていた私は、この時の社長の言葉を思い出したのである。
『一流だからやる!のではなく、一流でさえやっているのだ!と考えてみるとどうなるか?』
一流でもない私が何もしない…と言う事は、これまた人生終わっちまう!と言う事ではあるまいか?
『無理!無理!』
などと言っている場合ではない。
そう思い直した。
しかし実際問題、夜9時以降に食事をしない…となると、色々と工夫が必要であるし、特に四六時中リハーサルを抱えている私には、かなり難しいのではないか?
朝から晩まで振付に追われ、合間を縫う様に教えをする…。
只でさえ、日中まともな食事の時間も取れず、深夜近くになってから、やっとこさ食事にありつける…なんて事がザラなのだ。
夜9時以降は喰うな?
『それって、つまり朝飯以降喰うな!って事じゃん?』
やはり不可能!
そうも思ったが、私は取り敢えず始めてみたのである。
退院直後の、振付の仕事を抱えていない時期に始めた。
病院での食習慣(時間帯)が抜けきらない、今が始め時と考えたのである。
これは、効を奏した。
先ずは一番ベースとなる、月曜日から日曜日までのレギュラースケジュールにおいては、夜9時以前に食事を済ませる事が身に付いた。
私の月曜日のクラスは、夜8時15分からであるが、この日は教える前、6時頃に夕食を済ませてしまう。
『クラスの後にお腹すきませんか?』
と、同僚に聞かれたが、咀嚼と時間を掛けた食事に寄って満腹感は持続するのである。
仮に腹が空いた場合は、野菜スティックをかじる。
しかし、体調が戻り、振付の現場にも復帰すると…
やはりどうしても、食事の時間帯は不規則になる。
これは、東京に居ようと、宝塚に居ようと同じ事。
特に私は、振付の最中は休憩時間にも食事をしないので、どうしても昼食が摂れない。
例えば、宝塚に振付に行く場合…。
私は大概、早めに羽田に行き、空港で朝食を摂る。
その後は、稽古が終わり、ホテル到着後にしか食事が出来ない。
※現在は、振付で宝塚に向かう場合、朝食をカロリーの高い物にしている。
しかし、その頃には既に夜11時を回っている事が殆どである。
このイレギュラーには、流石に対応は出来ない。
喰わなければエネルギー不足もいい所である。
こんな場合は、食事の内容を考える。
炭水化物と量を控え、出来るだけ野菜を摂る。
胃の負担を減らす為に、いつもの倍の時間を掛けて食べるのである。
物足りない部分は、翌朝の朝食で補う。
また、夜9時以降の食事会等の集まりに参加する時も、同じ様な事に気を付ける。
せっかくのみんなとの集いに、座が白けない様に、食べるが、炭水化物は極力摂らない。
勧められたら食べるが、自らは選ばない。
酒の席は更に例外になるので、最近では、突発的な飲み会には極力参加しない。予定している酒の席なら、前後日の食事で調整が利く。
致し方ない場合も、翌日の食事で調整する。
『なんか…詰まらなくありませんか?』
と言う声が聞こえて来そうだが、幸か不幸か、今の私は、前もってスケジュールに組み込まないと、こうした飲み会には参加出来ないのが事実である(泣)。
しかし、せっかくの飲み会だから…と、目一杯飲み食いし、翌日に大後悔…なんて体験をお持ちの方も少なくないのではないだろうか?
今、世の中は忘年会シーズンである。
色々と予定が入っている方もお有りだろう。
中には、忘年会の掛け持ちや、夜通しのつもりで!なんて方もあるかも知れない。
自分の体調、翌日の予定等々を充分に考慮して、参加されたい。
泣くのは、他でもない…。あなた自身である。
鏡に映した全裸姿の自分。
『やるか?やらないか?』
全ては、それである。
毎晩が飲み会の様な生活を送っている生徒諸君!
また、夜11時過ぎ、深夜近くにカレーやらシチューやら…とカロリーの高い食事を心行くまで楽しんでいる生徒諸君!
ホントにそれでいいのか?
脂肪は貯め易く、落としづらいぞ?
どんなに、他で痩せる努力をしていたとしても、基本と根本が正されなければ、効果は上がらないぞ?
年齢は?運動量は?
昨日は何を食った?ん?
リバウンドを繰り返していると…
取り返しがつかない身体になるぜ(`´)?