福島第一原子力発電所視察-原発ゼロの覚悟と決意- | 中谷一馬オフィシャルブログ「おもしろき こともなき世を おもしろく」Powered by Ameba

福島第一原子力発電所視察-原発ゼロの覚悟と決意-

超党派の議員連盟である原発ゼロの会にて福島第一原子力発電所へ視察に伺いました。

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原子力政策は、非常に大きなテーマであります。


私たちの世代がエネルギー政策をどのように考え、子や孫の世代に何を残すのか、国民一人ひとりが問われていると思います。


原子力発電所は端的に言えばまだ実用可能段階ではなかったというのが私感です。


例えば、50年後、100年後、進行波炉型や核燃料サイクル技術が、仮に完成した時にまで、その将来的な使用可能性まで否定するつもりはありませんが、現在のようにプルトニウムなど放射性物質を生み出し、それを再処理できないレベルの技術である今は、人間と無理に共存する選択をすべきではありません。


私たちのおかれた現状は、

「原子力発電に頼るか頼らないかの時代」

ではなく、

「原子力発電に頼れない時代」

であるという明確な認識を持つことが必要だと思います。


原発ゼロは未来に対する私たちの責任です。


現在を生きる世代の損得だけで、将来世代の未来を奪うことは決して許されないことです。


私たちは、福島原発事故を教訓とし、子どもたちの未来への責任を果たすべく、あらゆる知見を集めて原発に頼らない社会の構築に向けた取り組みを始めなければなりません。


具体的には、技術革新と産業構造の転換による地域経済の発展と安心できる雇用を担保するモデルを確立し、その道筋を示すことが必要です。再生可能エネルギーや省エネ等の技術開発推進、原発立地自治体への対策、何の罪のない地域住民や電力関連産業で働く皆様へのサポート、使用済み核燃料の処理などに関する具体的なロードマップなどを示す"原発ゼロ基本法"を策定し、"原発のない社会"を目指した取り組みを進めていきたいと思います。


微力ですが、大局的かつ市民目線な視点と視野、そしてバランス感覚を大切に今後も原発のない社会を目指して日々精進頑張ります。


下記には、視察の資料と乱文の備忘録を公開させて頂きます。

ご興味のある方はよかったらご高覧下さい。


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==↓以下、備忘録↓==

 

◆概要説明


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-位置関係

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-ビデオ鑑賞

http://www.tepco.co.jp/decommision/news/movie/index-j.html

 

「福島第一原子力発電所は、今」~あの日から、明日へ~

2011年3月11日。過酷な事故を起こしてしまった福島第一原子力発電所。多くのみなさまのご協力をいただき廃炉へ向けて歩みを進めている。ビデオは発電所の現状について、事故当時を振り返りながらご紹介されている。

http://www.tepco.co.jp/tepconews/library/archive-j.html?video_uuid=qz11vg7v&catid=61709

 

「普通に働ける現場へ 福島第一原子力発電所の作業環境の今」

事故当時、福島第一原子力発電所では水素爆発によって飛散した放射性物質の影響により、すべてのエリアで全面マスクと防護服を着用しての厳しい環境下で作業していた。 

現在は様々な取り組みにより、ほとんどのエリアにおいて、簡易マスクと一般の作業服で作業できるようになった。

福島第一原子力発電所の作業環境の今を伝えている。

http://www.tepco.co.jp/tepconews/library/archive-j.html?video_uuid=h5zq0xu3&catid=61709

 

 

-(参考)福島第一原子力発電所 構内配置図


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赤い点線の中で100万坪

海抜35mのエリアには津波は来ていない。

タンクエリアは、野鳥の森だったところを伐採した。

1000トン級1000機。

免震重要棟で緊急時の対応を行った。

 

-(1)1-4号機の状況


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燃料取り出しの作業を進めており、4号機は2014/12/22に全て作業終了。

3号機は取り出すための機械設置の作業を進めている。

1号機はむき出しの鉄骨等がまだ残っている状況。2023年に作業開始。

 


(2)港湾内外の放射性物質濃度の変化


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(3)汚染水と原子炉循環冷却の概念図


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(4)「汚染水対策」の3つの基本方針


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(5)陸側遮水壁の運用開始


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(6)労働環境の改善


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◆エネルギー館 展示物


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◆質疑要旨

 

-近藤共同代表挨拶

原発ゼロの会としては5回目の視察。

代表して対応して頂いている皆様に感謝を申し上げる。

最前線で作業をされている方には敬意を表する。

議論をして協力して解決に向けて挑みたい。

 

-逢坂議員

 

被ばく線量水位が東電社員と協力企業に差があるのは?!

↑事故後は、東電が多かった。

多くは協力企業がいないとできない作業。

人数が増え、協力企業の推移が大きくなった。

 

毎年来ていて、5回目。廃炉の作業を毎日毎日やっていて、特別な仕事から日常的な仕事になっている。緊張感などがなくなっているように見える。これで良いのか疑問に感じる。

↑普通の職場に戻そうと進めていた私たちにとってそう見えているということは、褒め言葉だと思っていたが、緊張感が欠けているように見えるのは良くないことなので、肝に銘じる。

 

-阿部議員

前線に近いところは協力企業がやっているのか?!

↑その通り。

 

フェイシングなどやった行為と結果がわかるものを提出して欲しい。

↑見ていく必要があることは認識している。

雨量が多い時期は水量が変わる。

 

ビデオで全体作業の完了まで、30-40年と言っていたが、デブリの流出状況を見てロードマップを再検討する必要はないのか?!30-40年は当初計画ではないのか?!

↑廃炉をもっと適切に検証する必要がある。

 

 

-山崎議員

汚染水の発生量は抑制されている。

水の汚染水の循環処理が終わったと言っていたが、詳細を聞きたい。

↑放射性物質を含んだ水はアルプスという浄化水槽。

ストロンチウム水はタンクに貯めている。

様々な技術的な案は出ているが、実害よりも流した社会的な影響を勘案して、今後どうするか議論されている。

 

 

-高井議員

 

事故を起こした直後の廃炉と普通の廃炉の違いは?!

↑事故を起こした廃炉の方がやはり大変。

普通の廃炉も時間がかかるが、事故を起こしたものは時間も労力ももっとかかる。

 

 

-菊田議員

 

働く皆様の労働環境の改善で取り組んでいること。議員サイドからできることは?!

↑アンケートを取るようにしている。

集まる場所や食事などもそうした効力がある。

声を掛け合う。モチベーション施策もやった。

各社対抗綱引き大会なども意外にも反響があった。

 

-大河原議員

協力会社の方々への負担が多いように感じる。

休息や休みなどをしっかり与えること持続可能性が高まると考えているが、そうしたことは勘案しているのか?!

↑もちろんこちらから協力会社にアナウンスをしている。健康診断なども推奨している。しかし休暇をこう取らせなさいといった指導はしていない。

 

若い人が多いので、無理をする印象がある。予防的な観点からも休暇を推奨すべきでは?!

↑おっしゃる通りだと思う。

当時は火事場的なことがあったが今は少し落ち着いている。

土日は、人数も減らすことができ、健康管理もできている。

 

 

-日吉議員

廃炉という非常に過酷な作業をされている中で、経営基盤が安定するなら原子力はいらないと考えているのか?!

↑私見だが、原子力がもしなくていいなら、いらないというのは共通認識だと思うが、今も過去も必要悪だと思う。電気自給をどうするのかということやエネルギーで戦争が起こったこともあることを考えると…。

 

 

◆原発ゼロの会 URL

https://ja.wikipedia.org/wiki/原発ゼロの会