彼は今、漆黒の闇の中にいる。
すぐ目の前にかざした手のひらさえも見えない、
深い深い闇の中に。
自分が今どこにいるのか、
本当に自分は存在するのか、
そんなことさえもわからなくなる。
本当にここから抜け出せるのか、
自分はこのまま狂ってしまうのか?
そんなことばかりが頭の中を駆け巡って、
つらくてつらくて、苦しくて苦しくて・・・
でも本当にそこは真の闇なのか?
一筋の光さえもささないのか?
今は気付かないかもしれないけれど、
闇の中でもあなたは一人じゃない。
すぐそばに暖かくて明るい、
あなたが帰るべき場所がある。
たくさんの、あなたを愛している人たちがいる。
あせらなくていい。
ゆっくりでいい。
あなたが帰ってくるまで、
私がその場所を守り続ける。
大丈夫、
今の私にはその力があるから。
そんな私を支えてくれる、
たくさんの人達がいるから。
どんなに闇が深くても、
忘れないで、
私たちがいる事を。