Flexible Perfect Body協会代表安藤一樹です。
仙腸関節の解剖
仙腸関節は脊柱と下肢の間に位置し、人体最大の関節で可動関節です。
上半身の重みを常に担っており、直立二足歩行に不可欠な役割を果たしています。
仙腸関節は仙骨と腸骨の関節面で構成される滑膜関節です。
また、関節の周囲には前・後仙腸靭帯、長後仙腸靭帯,仙結節靭帯,仙棘靭帯,前仙腸靭帯,腸腰靭
帯があります。
これらの靭帯によって仙腸関節の動きは制限され、わずかな関節運動のみが可能になっています。
筋骨格系のキネシオロジー原著第2版より引用
仙腸関節の機能
機能面では衝撃吸収装置として働いています。
動きが少ないのは関節として一見不利に思われますが、仙腸関節はこのわずかな動きで免震構造物に多く使用されているダンパーのごとく脊柱の根で衝撃緩和装置として機能し、人体が直立二足歩行を行うのにきわめて重要な役割を果たしていると考えられています。
筋骨格系のキネシオロジー原著第2版より引用
踵接地では股関節屈曲により腸骨後傾・仙骨前傾が起こります。
爪先離地の際は、股関節伸展により腸骨前傾・仙骨後傾するねじれの力が加わってます。
このとき仙腸関節は、股関節が伸展する際は、仙骨に対して腸骨が後傾し、股関節が屈曲する際は、前傾することで、カウンターアクティビティの働きで、骨盤にかかるねじれの力を軽減しています。
その後、周囲靭帯が吸収する仕組みになっています。
テンセグリティー構造と免震
私は、人体は、軟部組織であるFasciaの張力が、骨を支えるテンセグリティー構造であると考えています。
そのため、外力に対しては、張力変化によって、身体を制御していると考えています。
下記の動画を見てください。
建築物を地震で揺らすとどうなるのか検証した動画です。
真ん中と右の免震構造は、ダンパーが揺れを制御して、建築物全体にかかる揺れを抑えています。
仙腸関節にはこのような機能があります。
実際は、私は、全てのFascia(関節包や靭帯もFasciaに含まれる)が、ダンパーのように衝撃を緩和し、身体全体にかかる衝撃を抑えていると考えていますが、今回は、仙腸関節に焦点を当てていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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