Flexible Perfect Body協会代表安藤一樹です。
私はFasciaによって、正しい関節運動を行うことができていると考えています。
Fasciaは、筋膜だけでなく、表皮、真皮、靭帯、腱、筋などの軟部組織が含まれています。
Fasciaが、硬くなると、滑走性に影響を与え、関節運動時、正しい動きになりません。
また、硬くなったFasciaは、疼痛発生物質が出現するため、痛みの原因になります。
前回は、膝関節の半月板や後関節包に付着する筋が関節運動を阻害する可能性についてお話しました。
今回は、膝関節の内側関節包について見ていきたいと思います。
膝関節の内側関節包は、膝蓋腱から後方関節包までさまざまな厚さで伸びています。
その前方3分の1部分は、内側膝蓋支帯で補強された薄い膜の層からなります。
関節包の中間3分の1部分は、連続した内側支帯と内側側副靱帯の浅層と深層線維(深層線維は下記図にはない)によって補強されています。
関節包の後方3分の1部分は、比較的厚く、内転筋結節近くから起始し、半膜様筋の腱の展開部と融合し、後関節包と隣接します。
内側関節包の後ろ3分の1は、比較的わかりやすく定義され、しばしば後内側関節包という名称のもと、あるいは頻度は少ないが後斜走靭帯という区別された構造として記述されていることもあります。
後内側関節包は、縫工筋、薄筋と半腱様筋をまとめて鵞足とよぶ連結した腱によって補強されています。
筋骨格系のキネシオロジー原著第2版より引用
膝内側面を見ていると、膝内側の痛みは、隣接するFasciaによる影響がありそうです。
下の図がテンセグリティー構造の模型です。
骨同士は、接触しておらず、独立しています。しかし、いくつもの紐の張力によって、その位置に配列できています。
人体は、このような構造になっています。
このテンセグリティー構造では、Fasciaの張力の変化によってアライメントが変化します。
例えば、内側広筋に癒着ができれば、その緊張が、内側膝蓋支帯を通して、内側関節包に伝わることが考えられます。
また、鵞足に癒着ができれば、後内側関節包に緊張が伝わり、関節包自体の緊張も亢進することが考えることができます。
したがって、Fasciaによる繋がりが、膝関節内側に痛みを与えるのだと考えることができます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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