Flexible Perfect Body協会代表安藤一樹です。
下の図がテンセグリティー構造の模型です。
骨同士は、接触しておらず、独立しています。しかし、いくつもの紐の張力によって、その位置に配列できています。
人体は、このような構造になっています。
そして、筋膜と伝えていますが、英訳であるFasciaには、筋膜だけでなく、靭帯、腱、骨膜、関節軟骨、皮膚などの軟部組織も含まれています。
このテンセグリティー構造では、Fasciaの張力の変化によってアライメントが変化します。
そして、その変化が身体に不調を引き起こす要因となっています。
膝関節は人体で最も大きな関節であり、大腿骨と脛骨 の間の大腿脛骨関節、および膝蓋骨 と大腿骨との間の膝蓋大腿関節 に関節面を持ち、大腿脛骨関節はさらに内側コンパートメント と外側コンパートメント に分かれています。
膝関節はその安定性のほとんどを半月、軟帯、筋肉を中心とした軟部組織に頼っています。
標準整形外科学第12版より引用
標準整形外科学第12版より引用
上記の写真が分かりやすいのではないでしょうか?
膝関節周りには、多くの筋、靭帯、半月板があります。
これらFascia(軟部組織)の緊張が高まると、癒着が起こり、自転車の錆びたチェーンのように動きが悪くなってしまいます。
例えば、変形性膝関節症では、関節軟骨の摩耗で、膝屈曲時、「ポキポキ」と音が鳴るのが初期症状の一つです。
また、膝蓋骨の動きも悪くなり、膝伸展時に、膝蓋骨が上方に移動しづらいことも見られます。
そのときの他動運動は、正常時と比べて、抵抗感が強かったり、参考可動域以下の角度でエンドフィールを感じます。
また、そのような膝は外反し、アライメントも変化しています。
したがって、Fasciaの緊張が正常かどうかが、アライメントを変え、関節運動に大きな変化を与えています。
次回は、もう少し膝関節周囲のFasciaを見ていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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