「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」 終わりの始まりではなくただ単に「終わった」だけだった。 | kazukazu721's interest

kazukazu721's interest

クリエイティブプロデューサーの趣味のブログ。
主に映画、音楽、サーフィン、小説などなど。

※今回は最初からネタばれありでバリバリ書いていきますから、

未見の方はご注意を!!!!

 

久々のブログだが、今回は最初からヒートアップ気味に書いていこう。

なぜなら、

 

「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」が公開されたからである。

 

公開後直ぐに観に行ったのだが、

 

「あまりにも駄作だという事で、本当に腹立たしいにもほどがあるからだ!!」

 

最初に書いていますが再度、

 

※バリバリネタばれで書いていくので、本当に未見の方は、

 この先を読まない様に!

 

という事で、もうネタばれガンガンで、書いていこうと思う。

まず、今回の「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」で何が、

最大に失敗しているのかという事だが、

 

ライアン・ジョンソン監督が

 

「スター・ウォーズのフォーマットを壊して次世代の新しいスター・ウォーズを

 描こうとしたという意気込みは分かるが、

 お前ごときの力量でそんな大それた事ができるわけがないだろう!!!!」

 

という事だ。

 

「終わりの始まり」ではなく、ただ単にライアン・ジョンソン監督は

スター・ウォーズを「終わらせた」だけである。

破壊の創造ではなく、破壊しただけだと言ってもいい。

 

映画の冒頭は共和国の艦隊が、

帝国軍に追い詰められているシーンからスタートする。

 

まぁ、この最初のシークエンスはいいだろう。

その後だ。

 

全世界が固唾を飲んで見守っているのは、

当然だが、

 

「ルークの話」

 

である。

僕らファーストシリーズ、エピソード4、5、6、を、

ほぼリアルタイムで見てきた層にとって、

また、この層が一番の熱狂的なスター・ウォーズファンなのも当然なのだが、

その思いは「ルーク」にあり、このエピソード8は、

半分以上

 

「ルークを観たいから劇場に行っているようなものだからだ」

 

しかし、レイとのやりとりは確かに、

多少のユーモアはあれど、

 

「おいおい全然、修行しねぇじゃん!」

 

たかだか、ジェダイに関して示唆しているだけで、

ジェダイになれるわけねぇだろ!!!

と途中から本当に腹立たしくなってくる。

 

「なんでルーカスがマスターとパダワンという、

 フォーマットを築き、何十年もの修行の末にやっと、

 ジェダイになれるという物語の構造を成立させたのに、

 そのフォーマットを平気でぶち壊すのだ?」

 

それも、ぶち壊すだけぶち壊し、

全く回収ができていない。

 

はぁ????って感じなのだ。

 

万人はレイがルークに修行を受け、

真のジェダイになる事を望んでいたし、

更にだ、レイの氏素性は当然の如く、

 

「ルークの娘がレイであって欲しい」

 

と望んでいたわけである。

 

それが「予定調和」であろうとなかろうと、

スター・ウォーズ正史シリーズは、

スター・ウォーズの太い幹なのだから、

王道中の王道ストーリーでOKなのだ。

マーベルのアベンジャーズの金太郎アメ方式でいいのだ。

 

「観客はスター・ウォーズの正史は歴史は繰り返し、

 金太郎アメ的なカタルシスを得たいがために映画を観に行っているのだ」

 

それをそのフォーマットでは観客に意外性を与えられないという理由で、

ライアン・ジョンソン監督は崩したのだ。

おまけに、崩した癖に、それを覆すほどの感動を

与える事には大失敗している。

 

スター・ウォーズの裏テーマは「家族の物語」であったはずだ。

スター・ウォーズはスカイウォーカー家の物語であり、家族の物語であった。

ローグ・ワンが成功したのは、スター・ウォーズのフォーマットは崩さず、

更に発展させ、尚且つ、「家族愛」も入っているからだ。

 

この根本様々なフォーマットを崩すだけでも、

万死に値するほどのスター・ウォーズに対する冒涜だが、

他にもボロボロボロボロと、このフォーマット崩しによって、

スター・ウォーズのファンを死地に追いやるのだ。

 

序盤が進むと、途中でローズが出てくる。

 

出てきた瞬間に

 

「おいおい、中国系の興行収入狙いかよ!」

 

と心の中で思い、

その後のこのローズの物語全部が

 

「無駄で不要」

 

という事になる。

まず、なんでこんなサモ・ハン・キンポー見たいな女を

ヒロインに選んだのだ?

中国系には当然、綺麗な女優が沢山いる。

これは中国、アジア圏をバカにしているとしか思えん。

 

「こういうキャラクターでしょ、中国、アジアはw」

 

っていう小馬鹿にされた感じである。

更にだ、後半のばかばかしいいキスシーンなんて、

もう既に他のブログにも記載されているが、

あんなシーン見て一体、誰が得をするのだ???

 

サモ・ハン・キンポーみたいな女のラブシーンなんて、

誰がみたいんだ?

 

それに、このローズとフィンの下りは、

 

「全くいらない」

 

物語に全然、ほぼ、影響がない。

僕が制作総指揮なら、ローズのシーンは全部カットだ笑

 

それにだ、このローズというキャラクターはなんで、

人間の様な姿形なのだ。

 

今回、共和国、帝国軍双方共にキャラクターには、

目新しいニュークリ―チャ―がいない。

それに、新たな戦闘機等の魅力的なメカも少ない。

ジャー・ジャー・ビンクスは失敗したキャラクターにしても、

ジャバ・ザ・ハットやグリーバス将軍、

ジャンゴ・フェットの様な個性的なクリ―チャ―的な物が極度に少ない。

 

途中のカジノのシーンには登場するが、

あの程度はスター・ウォーズシリーズには背景画像程度のもんだ。

 

せめてこのローズのキャラクターが、

アニメ「クローンウォーズ」のアソ―カぐらい魅力的な

存在だったら、文句は言いつつもまぁ、しょうがないと許しただろう。

 

 

はっきり言えば、ローズなんて中途半端なキャラクターを持ってくるなら、

ジャー・ジャー・ビンクスの女版の方がまだましだ!というぐらいである。

 

まだまだ、文句は尽きない。

 

今回は極端に艦隊船を強調していたが、

本来、スター・ウォーズというのは

 

「チャンバラ」

 

がメインなのだ。

ビーム銃に対して、

 

「ライトセイバーみたいな、剣で対応した方が強い!」

 

ってのが、男の子の大大大大萌えポイントなのに、

スター・トレックみたいな艦隊船をメインに据えたら、

スター・ウォーズの魅力は半減する。

 

艦隊船をメインにしたおかげで、

過去の作品の様な

 

「様々な星を旅する未知なる宇宙旅行」

 

的な魅力も少ない。

 

それにだ、途中でスノークがあっけなく死に、

カイロ・レンもそんなに強くない。

もったいぶったキャプテン・ファズマも直ぐ死ぬ。

 

大体において、

 

「敵役が弱過ぎる!!!

 帝国軍は圧倒的な軍事力の他には、

 畏怖を感じもしない。」

 

 敵役が強くカッコよくないと、

 物語自体が面白くもなんともなくなるのは、当然だろう。

 

ダークナイトが傑作になったのは、

ジョーカーがあんなにも素晴らしいヴィランだったからに他ならない。

 

昨年のローグ・ワンがもしかしたら、

スター・ウォーズ史上最高傑作ではないか?と、

言われたのも、

 

「デス・スターの威力を見事なまでに描き切って、

 敵がどれほど強大で恐怖の存在か見せつけた後に、 

 逆転サヨナラホームランを打つからカタルシスを得れる」

 

からであって、敵がたいして強くなかったら、

物語が盛り上げるわけがない。

 

スノークをもっと恐怖の対象として盛り上げるならまだしも、

あっさり殺し、更に、カイロ・レンは既にレイに負けてて、

たいして強くもなっていない。

 

前回、世界中から

 

「カイロ・レン弱い!!!笑」

 

っていう批判ををディズニーともあろう会社が、

このデータを映画制作に活用しないとは。。。

 

今回もカイロ・レンは思春期の駄々っ子が強いだけという、

ジャイアンよりも幼稚な存在として描かれる。

 

「こいつバカなだけだな」

 

って感じで、畏怖も何もないのだ。

 

ポーとハックス将軍を間抜けに描くのも、どうかと思う。

一体、この二人を間抜けに描いて何になるというのだ?

 

更にだ、ルークとカイロ・レンの対決の幽体離脱、

レイとカイロ・レンの勝手にテレパシー使いまくり、

更にはレイアの宇宙航海と、

ジェダイだってそんな能力なかっただろ!!!って、

今まで築いてきた

 

「ジェダイの能力範囲を勝手に拡大解釈しやがって!!!

 おいおい、アニメのクローンウォーズすら見てねぇんじゃねぇの??」

 

って思いに駆られる訳である。

アナキンだろうがルークだろうが他のジェダイだろうが、

相当の修行を積まないと出来ない事を、

いとも簡単にやられたら、興ざめするのは当たり前だ。

 

この映画は旧ドイツの優性遺伝を復権させようとでも考えているのか?

努力なんて才能に敵うわけがないからやめろ!というメッセージか?

まぁ、それが真実であっても、

スター・ウォーズの様なおとぎ話には似合わないだろう。

 

特に、

最大の欠陥はルークの扱いにある。

 

ルークは唯一のジェダイで正に「最後のジェダイ」である。

 

ジェダイの訓練を受け、

マスターになんとかなる事ができた訳だ。

 

それなのに、ラストでのあの展開は無いだろう。

 

「はぁ??」

 

って感じだ。

 

レイはジェダイですらない、

パダワンでもない。

 

新たな世代という事を、

監督は言いたいのかもしれないが、

だったら、本当にルークは

「最後のジェダイ」である。

 

しかし、そうなら、ルークのセリフに矛盾が生じる。

 

全然、駄目駄目だ。

あそこでルークをいなくなるのは絶対的に失敗だと思う。

ジェダイの1000年以上も続いた、正統性も何もあったもんじゃない。

今まで築いてきたスター・ウォーズの梯子を外しただけでに過ぎん。

 

もちろん、今までのスター・ウォーズでも、

エピソード5の時は中途半端だと言われ、

エピソード6ではあんなぬいぐるみのショーみたいなのを作りやがってと批判され、

エピソード1ではジャー・ジャー・ビンクスの批判、アナキンをあまりにも純粋に描きすぎ、

エピソード2では、人間が描けていないと言われ、

エピソード3だけは、またもやアナキンってただのガキか?ってぐらいで、

まぁ、及第点を得られたという歴史はある。

 

スター・ウォーズは基本的には、

様々な批判を浴びてきたのは理解ができるが、

今回の様なフォーマットを全てひっくり返し、

回収もできていないなんて事はなかった。

 

今回のフォーマットひっくり返しに比較すれば、

過去のちゃちなストーリー展開やキャラクター造形なんてのは、

大した問題ではない。

それはまだまだ細部の話だからだ。

 

このエピソード8で僕の

 

「スター・ウォーズ正史は殺された」

 

そういう意味では確かに

「最後のジェダイ」であった。

 

最後に一言

 

「新しい試みをするのはいいが、

 失敗すんじゃねぇーーーー!」

 

と声を大にして言いたい!

 

エピソード8は作り直して欲しいぐらいだ!