ジュリーで止めさせて頂きます | 我が麗しき君と摩天楼

我が麗しき君と摩天楼

沢田研二さんへの想いを胸に秘め、ニューヨークに14年滞在後2013年帰国。
変わり果てた日本で逞しく生きる日々。

こんな奇麗な風景どこにあったっけ、というくらい10年近くこの町に住んでいても知らないことがあるなあ。

これはこれは、わが町のメインストリート、フランクリンストリートじゃないか。


メインストリートにしては写真写りが地味だが、春には桜が咲き誇り、夏には緑の葉を茂らせ、秋には紅葉で真っ赤になり、冬には雪化粧をする。

ほれ、車二台が余裕で走れる程のこの1車線の広々としたこと。ど~よ。
それに加え、歩道よりには白線が引かれ「ここはちょっとなら駐車してもいいよん」となっている。

右側、歩道に設置された赤い箱は、フリーペーパー(町の情報誌など)が入っていて誰でも持っていっていい。
その奥に立っている標識らしきものが、バス停。
私がいつも乗るバス停のいっこ前のバス停だ。

私たちバスコミューターは、バスの姿が見えると右手を高々と挙げ、運ちゃんに「乗るよ」サインを送らなければ、バスは止まってくれない。

というのも、1つのバス停には複数のバスが止まる場合が多いので、いくら多くの人が待っているからと言って、全員がぼーーーーっと立ったままでは運ちゃんは「なんだ、僕のバスには乗らないのね」と思い、ガーーーと通過する。

運ちゃんが、私らが挙げた手に気づいたか気づいてないかは、ウィンカーが出たか出ないかで乗客は判断する。

時折運ちゃんが上の空だったりして、どんだけ腕を高く上げてもウィンカーがつかない場合は、私は車道に出て両手を振る。それでもだめそうなら「ストーーーーーップ」と叫ぶ。

東海岸もそろそろ夏が終わろうとしていて、最近日が暮れるのが早くなった。
1ヶ月前は9時近くまで明るかったのに、今週あたりから8時前には日没する。

私がNYから1分でも早く帰宅したい時に、時間が合えばエクスプレスバスに乗って隣町で降りて、同じバス停でローカルバスに乗り換えて我が家に帰る方法がある。

$1.50、待ち時間は5~10分しかなくて、なかなか気に入っている。

こちらには秋は存在しないと言っても過言ではない程短い。
1ヶ月はまず無い。
葉を赤や黄色に染めた木々をしみじみと眺めながら、ああ、奇麗だなと思っていると突然寒くなり雪が降り始める。

こちらの長くてさっぶーい冬は、たぶん5時を過ぎたら日が暮れ始める。

私はどこにいてもバスの運ちゃんからはっきり見えるような派手なコートは持っていない。

夏でもわりと地味な色の服が多いので、日が暮れてからこのローカルバスの運ちゃんに「乗るよ」サインを認識させるためには何かいい方法は無いものかと考えていた。

すると先週、運ちゃんに「君ねぇ、携帯をオンにして僕の方に振りなよ。それが一番わかるよ!」と言われた。

なるほどね~~

そして今日それを試してみた。

iPhoneのボタンをオン!
高々と振ってみた。

止まった止まった。