あらすじ…大闘技場で四魔教の一人、ルーゼンを倒すために黒竜化したヤクトだったが、突如現れた神に敗れ、懲罰房「血穴」送りにされてしまった。「血穴」に監禁されるヤクトの前にやって来たのはかつて出会った謎の少女。彼女はヤクトに対して「神の弱点を知っているから組まないか?」と提案してきて…!?
フレイのプロフィール
扉絵は、フレイのプロフィール。
前回がヤクトのプロフィールだったので、順番にF組生徒のプロフィールを公開していくんだろうなと思っていました。
しかしその一番手がフレイだったのは意外。
何となくヒエンorミコトあたりかと思ってた。
物語上で1番初めにスポットライトが当たったという意味ではライゼンの方が適任の気もしたのですが、現状最もメインでエピソードが展開されたという意味ではフレイになりますかね。
ちょうど前回までの話が「フレイ編」と言えそうなくらいフレイにスポットライトが当たった話だったので、それを経てプロフィール開示は「正式に仲間になれた」感覚がある。
フレイのプロフィール、概ねこれまでに知ってた事の羅列ですが、気になったところがあるとしたら「嫌い:水」。
フレイは炎の能力者なのでそういう意味で天敵である「水」を嫌っているのでしょう。
『FAIRYTAIL』でナツとグレイも互いに「氷」と「炎」を毛嫌いしてるかのような。
能力バトル漫画らしい設定。欲を言えば今後泳げないから水が苦手とかさらに深掘りした描写があれば良いなと思います!
新しい担任
担任変わる制度だったの!?
てっきりF組の担任はマクスウェルの傀儡で、そういう意味でクラスを意のままに動かしやすいのがF組だと思ってたんですが…!
確かに死んでしまったなら新しい担任が入るというのも自然ではあるんですが、1話で死んでからもう6話である事と、この傀儡を使ってヤクトは情報収集していたので、この状況には大きな意味があると思ってた。
今後も明らかに挙動がおかしいマクスウェルが教師陣の中にいる面白さもあると思ってたんですよねー!
そこはデッドロック超職員会議でマクスウェルが本人じゃないとバレ、神が然るべき対応をしたんでしょうか。
思いのほか「綻び」を許さないというか、理詰めで退路を無くすかのような行動を取りますね。
神、現状悠長に玉座に笑ってる印象があって、あえて「黙認」という判断をする気がしてました。
人間ども遊び飽きてる神。であるなら魔界人のヤクトならこのデッドロックで何をしようとしているのか楽しみにしているみたいな。
そこは存外どうでも良かったのか、今回組に新しい担任の先生が来ました。
サル
「マクスウェル先生にかわりこのクラスの担任になったサルじゃ」と自己紹介した祖が「斉天大聖」の「サル」。
「斉天大聖」とは、調べると『最遊記』の主人公・孫悟空が作中で名乗った称号らしく、その為サルもまるで孫悟空かのようなビジュアルをしていました。
猿…というよりかはゴリラみたいな毛むくじゃらの巨漢で、額には「緊箍児」という三蔵法師に付けられた輪っかをしており「如意棒」であろう長い棒も持っている。
誰が見ても分かるレベルで「孫悟空」をモチーフにしています。
相変わらずDEADROCKはキャラデザが好きで、例に漏れずサルも好みです!
良い意味でソシャゲのキャラガチャで出てきそう感というか「魔界学園ダークファンタジー」な事で彩豊かで奇抜なキャラをどれだけ出しても違和感無くて、サルもイメージカラーが分かりやすく特に活躍とかはないでしょうけど気に入りました。
語尾が「じゃ」とか「のう」とか「させへんで」とかジジイっぽい口調してるのも特徴で、昔ながらの体育教師っぽいというか、古風な出立ちも面白いです。
学校だからこういう人もいるよねと言わんばかりのコテコテさというか、こういう味付け好きですよ。
サルの能力
そしてサルの能力は、今回分かったものだけだと「岩石」を操る力?
「それとそのヤクトゆーガキの件やけどなァ クラス全員…連帯責任や」と言って、F組クラスメイト全員に岩石を落としました。
ライゼンとヒエンは「この岩どこから…」「奴の力か…」と感じていて、その読みは間違ってなさそう。
現状、そこまで重要キャラになりそうな気配もないですし、この読みがミスリードで間違っているという可能性も低いでしょう。
ヒエンが言った通り、サルは「岩石」を操る能力者だと思われる。
ライゼンが「この岩どこから…」と感じていた通り、天井が崩壊して落ちてきたわけでもないでしょうし。
サルに上から岩を落とす何らかの手段があるのは確か。
何故「岩」かというと、孫悟空が「岩」から生まれたという話からでしょうか。
孫悟空と言えば他にも「筋斗雲」であったり「神通力」も代表的ですが、そうではなく「岩石」にしたのはより分かりやすく、この程度の立ち位置のキャラに分相応だからですかね。
変に強過ぎても不自然だしね。これくらいキャッチーな方が取っ付きやすい。
にしても「クラス全員…連帯責任や」なんて言った時は、神に歯向かった罰としてどんな事をされるのかと思ったら案外コメディっぽく岩石の下敷きにされるだけだったのは、意外と軽かったなと思いましたw
ヤクトの方は黒竜の力の大半を奪われげっそりとしていたのに、連帯責任の他F組クラスメイトはこれだけという。
本人ではない故にこの程度で済んだのでしょうけど、少し生ぬるさも感じます。
ここらへんは重くし過ぎない作風のバランスか。
DEADROCKにおいては何より神の残虐性を際立たせる為に、他の教師は比較的優し目なんですかね。
岩の下敷きってF組クラスメイトにおいては別に大した事無さそうだしなー。
力の没収
ヤクトの方も然るべき処罰を受けたようで、それは前述の通り「力の没収」。
「君の力は強大すぎるの 神の命令でその力頂くわ」とリリスに言われ「黒竜」の力の大半を失いました。
こういうのもあまり見た事がない展開。
力を奪われるというのはあると思うんですよ。しかしDEADROCKにおいてはフルパワーでも四魔教を倒せるか分からないレベルの状況なのに、ここにきて再びレベルを1から上げないといかない展開なんてある?と。
何の縛りプレイ?
まぁリリスの言う通り、力が強大だからあそこまで大闘技場で暴れ回ったんですけどね。当然の対応ではある。
しかし今後ヤクトがどうやって戦っていくのか一気に分からなくなりました。
ただでさえ四魔教や神に太刀打ちできてないのに、更に弱体化してどうやって戦いを面白くするつもりなんでしょう。
そういう意味で未知数の面白さはあります。
しかし基本的に自分は拮抗した力のぶつかり合いだから面白いと考えていて、真島作品も本来そういうものだと思ってるので、かなり意外な展開でした。
何なら次の標的はリリスになりそうな気すらする。
まずは力を全て元に戻さないと前途多難過ぎると思いますし。
神の弱点の在り処
前回、謎の少女が言っていた「神の弱点」。
それが今回の一件で得た唯一の収穫です。
前回で話はぶつ切りになり、二人のしたやり取りは今回も描写されませんでしたが、ヤクトの口からそれが説明。
「その人の情報では神の弱点を記した書物がデッドロック大図書館カーズベロシティにあるらしいんです」。
「カーズベロシティ」とは、ミコトによると「魔界の書物の全てがあるという超巨大迷宮」。
また面白そうなステージが出てきました。
大図書館であり超巨大迷宮という。
数多の書物がある図書館や巨大な迷宮というダンジョンは過去に真島作品でも出てきてますが、それらの要素を掛け合わせたステージがあるというワクワク感…!
大図書館で秘密を探るというのも王道ですし、それが一筋縄ではいかないクエスト方式になってるのも面白いです。
このへん真島先生らしいファンタジー感覚で、それをストレートに抽出できるのも「魔界」が舞台のDEADROCKならではだなぁと思います!
やっぱり真島作品、こういうワクワク感が癖になってて読んでるところがあります。
聞いた事もない設定や型に捉われない世界観が面白い。
「カーズベロシティ」という言葉は意味を調べてもそれっぽい語源は無かったのですが、何となく気持ち悪くない?
「ズベロ」って部分が舌を出してる口だけの妖怪みたいなイメージというか。
それがどうという話ではないんですが、妙に気味悪くてここでも魔界らしさを感じました。
本当にこの図書館迷宮自体巨大な化け物とか気持ち悪いモンスターが巣食う魔宮とか普通にありそうだもんな…。
意味はよく分からないですけど、何となく好きなネーミングです。
分かりやすく次の行動目的が示されましたね。
前回までが「大闘技場編」で、今回からが「カーズベロシティ編」なのでしょう。
神の弱点を記した書物を見つけるのがゴール。
この流れでいくと四魔教の誰かも関わってくるかな。この場にいる事が似合いそうなのは、教頭のブレン?
猫耳の謎の少女もヒントを与えた以上、そろそろ正体を明かして本格的に参戦しそうですし、気になる要素はこのへんでしょうか。
新章カーズベロシティ編も面白くなりそうです。
衝突
しかし、流石に今回は「だから皆さんにその本を探すのを手伝ってほしいんです」と言っても「てめぇどの口が言ってんだァ!?」「悪いけど協力するつもりはないの」「貴様…自分勝手すぎないか?」「オレたちに神を殺す理由はないしね」と突き放されてしまいました。
ヤクトは予想外の反応に驚いているようでしたが、まぁそりゃそうだよねー。
出会った当初から「密告なんかも別にしないけど協力するつもりもない」という態度が民意でしたし、今回の一件で自分達まで処罰を受けたとなると良い迷惑ですし、デッドロックに来た各々の目的から遠ざかります。
それぞれ夢や野望があってこの場にいますし、それを無視して話を進めるのは、あまりに皆を侮辱しています。
今回、真島作品にあまりないギスギス感で、ヤクトが失礼な態度を取り過ぎてるのも、何だかリアルな人間関係のいざこざに見えて少し胸が痛くなりました。
こういう無意識に相手を傷つけてしまう事ってあるよね。
多分誰しも経験あるだろうし、自分も具体的エピソードは思い出せないけど、心が覚えてる。トラウマを若干フラッシュバック。
まぁヤクトの物語において必要なステップではあります。
最初期から「協力する気はない」とずっと言っていて、それでも皆で神を殺すなら本当の意味で利害を一致した仲間になる必要性がありました。
どこかのタイミングでこの仲違いをしないと前に進めなかったと思う。
少し胸が痛いですが、必要な喧嘩だったと感じて、話として面白いです。
ヤクトが神を殺したい理由
その中でフレイだけは「アタシは協力するよ ルーゼンを殺すついでだ なんでもやるよ」と賛同してるのも解釈一致で、その上で「けどさ…そろそろ教えてよ ヤクトが神を殺したい理由」と話を聞きました。
ヒエンは「興味がない」なんて言いつつ「だがその話を聞かせてもらおうか オレはこの学校を卒業するのが目的だ 貴様がその学校を破壊するつもりなら話によっては貴様を斬らねばならん」と真っ正面から向き合ってるのも人の良さを感じます。
1話の時から思ってますが、ヒエン、真島作品によくいるツンツンしてる味方側のキャラにしては協調性高いですよね…。
こういうの大抵変に曲解して関係性が拗れる事多いですから(EDENSZEROのジャスティスお前だぞ!)。
ヒエンは最初期からヤクトを好意的に見ようとしていて、今回もヤクト側の事情を聞いて判断しようとしていて、その上で「自分はこう思ってる」と言えるの偉すぎました。
思い込みで人を判断しないのも、自分の意思表示をちゃんとするのも、真島作品ツンツンキャラ界隈ではなかなかできない事ですよ。
もっとコミュニケーション取れ!と言いたくなる事が多いです。
ヒエン、闇落ちしそうでしないタイプと言いますか。こういう性格にしてはまともな人間性過ぎて尊敬すらあります。
アクノホライゾン
「……わかりました…」と言って話し始めたヤクトの過去。
それは「10年前」まで遡り、魔界の644層「黒竜の集落 アクノホライゾン」。
魔界は層が深くなるにつれて治安も生息する生物も危険になるので、デッドロックのある「666層」にも近い644層は相当危険だったんじゃないかと思います。
といっても集落の様子を見るに至って普通で別に危険に見えないですが。
解釈するなら、ここに住む黒竜達は戦闘力が特別高く、他を寄せ付けない為近寄ると襲われたりしてたとかなんですかね。
集落の人間は安全だけど、魔界全体にとっては危険とか。
黒竜の力は全開放するとあそこまで破壊力があるのは大闘技場で実感しましたし、そういう背景も説得力があります。
現状、デッドロックを除いて最も深い層にある黒竜の集落。何かが危険なのは間違いないと思います。
「アクノホライゾン」という名は、黒竜のモチーフになっている「アクノロギア」が元ネタでしょうね。
言わずもがな、真島先生の過去作『FAIRYTAIL』に出てくる黒竜。
これがヤクトの力の元ネタ。
黒竜の集落もそれをコンセプトの一つとしてデザインされた様子。
「ホライゾン」とは「地平線」や「水平線」という意味。
「ホライゾン」も「空間」や「領域」に関するような言葉で、そのイメージで付けられたんでしょうか。
なかなか語感の響きがかっこいいネーミング。
アクノホライゾンは、地面からツノのようなものが生えてるのが特徴ですね。
黒い月のようなマークが刻まれた鋭利な何か。
竜の爪?牙?のようなものでしょうか?
どちらもドラゴンらしい要素でいかにも竜の集落らしくはある。
自然発生したものなのか人為的に生み出されたものなのか、結構興味はありますが、そこまで明かされることはないでしょうねw
こういう世界のデザインも凄く好きで、ずっと眺めていたい魅力があります。
真島作品らしい世界観で見てて惹き込まれました。
ヤズマ
10年前、幼いヤクトの前にちょうど帰ってきた父親のヤズマ。
アクノホライゾンに住む人々が「ヤズマ様だ!!」「ヤズマ様が帰ってきたぞー」と騒ぐくらい有名で慕われているようで、そんな誇らしい父を持つヤクト。
ヤズマさんのビジュアル、真島作品主人公の父親らしいどっしりとした頼もしい背中でこの人の事も好きです。
この容姿を見るだけで、この人が前向きで明るくてエネルギーに溢れた人だと分かる。
真島作品歴代主人公の父親全員に言える事ですが、真島作品における父親って理想の父親像が詰め込まれているなと思います。
こういうかっこいいお父さん憧れるよね。
こういうの以外ダメというわけじゃないけど、こういうかっこよさ、少年の抱く憧れの延長線上にあると思う。
集落の人から愛されてるのも嬉しくて、ヤクトにとって自慢のお父さんだったのでしょう。
ヤクトを一瞬ギロッと睨むのは少し怖くて元ヤンのっぽいと思いましたが、直後の「にまっ」と顔が緩んで「ヤクトくーん 元気でちたかぁ〜♪パパが帰ってきまちたよぉ」と言って顔をすりすりする落差…!
そうなるとは思わなかったよ!
最近ちょうど真島先生のYouTubeを見返していて「読者の意表を突く事が大事」「第一印象で抱く読者のイメージを予想して裏をかく」と言っていて、まさにその手法が直球に使われてると思いました。
あの出立ちだったから直後の溺愛が面白く、真島先生の漫画技術をダイレクトに感じます。
ある意味小手先でシンプルな方法だけど、こういうの良いよね。
一瞬でこの人の事を好きになれる。
続けて妻のリズヤにも「ああ♡愛しの我が妻よ!!!大好き大好き愛してる ん〜〜っ」と顔を舐め回してるのも気持ち悪い!
しかし憎めないのが面白いですwww
愛情表現として見映え悪過ぎる!
家族を溺愛してる人というキャラ付けはどの作品でもあると思いますけど、ここまで大胆で過剰なリアクションはあまり見た事がありません。
キャッチーで分かりやすくて良いですね。
見てて面白いし、本当に家族の事が好きなんだなと伝わってくる。
ゴッドセイブズ
何故集落の人々がヤズマをここまで慕っているかというと、それは彼の職業にありました。
村の人が噂する神の護衛「ゴッドセイブズ」。
「神の戦士」と称される精鋭の兵士で、シルエットを見るに全部で6人いそうです。
描かれていないだけでもっといるのか、少数精鋭のチームなのか。
仮に大勢いるとしてもこの6人がトップに君臨する幹部っぽいですが。
神は「天界・魔界・人間界全ての世界"三界"で最も強い」「いうなれば最強の生物」と言われていて「そんなに強いのになんでゴッドセイブズみたいな護衛が必要なの?」というヤクトの感じた疑問もごもっとも。
村のおじさんが言うには「神にとって一番の敵は信仰心の欠如だ 神を信じぬおろかな一族をゴッドセイブズは駆逐するために戦っているんだ」という話でした。
神を守ってるというよりは「神の存在意義を守ってる」という言い方の方が相応しいような。
神程強い存在に何で護衛がいるかといったら、そういう理由なのですね。
にしても一番の敵が「信仰心の欠如」というのは少し気になる話です。
神に信仰心なんてものが必要なのか?
神は何が目的で何を欲しているのか分からないけど、信仰心の有無を気にする理由が分からない。そんなの無くても神のやる事は変わらなくない?と。
何故「信仰心」を必要としているのだろう。
もしかしたら今回探す神の弱点が「信仰心の欠如」だったりするんでしょうか。
例えば「信仰心」が無くなるにつれて力を失っていくとか。
元々「神」とはそういう存在ではあります。
少々オカルトチックですが、ファンタジーとしてあり得なくはない設定。
アクノホライゾンが滅ぼされたのは、集落の人がそれに気付きかけていたからというのもあるかもしれません。
自分の身を滅ぼすかもしれない存在は神にとっても怖いでしょう。
神の命令
アクノホライゾンに降臨した神。
まず一体何をするのかと思ったら、ヤズマの嫁・リズヤを「私に一晩貸せ」という直球ーーーー!!
何らかの事情でヤズマに望まない要求をするとしても、そんなあからさまに最も嫌がる事をする?
確かに神はヤクトが「神を殺す」と言った時、何人もの女を従えていて、性欲に自由奔放なのは察していましたが、にしてもこんなにストレートに主張してくるとは…!
何なら秘密裏に誘拐すれば良かったじゃんとかヤズマがゴッドセイブズについて暫く経った今このタイミングだった理由は何?と気になる部分もありますが、そこは物語上の都合もあるのかもしれません(笑)
限られた尺で必要な話を描かなきゃいけないので、一度に詰め込んでる感を少し感じました。
まぁ強いて言うなら、神は人が嫌がる事をするのが好きという性格の最悪さがあるのかもしれません。
神はわざわざ人間界に降りてエービット地区を滅ぼし笑っていましたし、それは人々の苦しむ姿が快感だからでしょう。
あまりに胸糞の悪い人間性をしていて、だからリズヤに惹かれた以上にヤズマが最も嫌がる事を考えた結果あれだったのか。
だとしたら、最悪過ぎない?
いくらフィクションと言えど、こんなに性格の悪いヤツいる?
自分の利害以上に相手の不快感を重視して考えてるとしたらきしょ過ぎるでしょ!!!
良いですねぇ、神。
人として嫌いだけど、キャラとして大好きですよ。
過去真島作品ラスボスのどれにもない存在感を発揮してる。
ここまで嫌悪感を抱かせてくれるからヤクトが吹っ飛ばした時スカッとするってもんです。
タイミングで言えば、ヤズマが「何があったのですか!!?いつものあなたではない!!!」と言っていて、神に何らかの変化があったっぽいですね。
それこそ人が変わるくらい大きな何か。
ヤズマも元々こんな残忍な男の下についてたのではなく、元はこんな人ではなかったから関係性が決裂してしまったようです。
これがヤクトが「偽物だからです あの神は偽物なんです」と言っていた理由か。
神の嵐
どうしてもリズヤを譲らないヤズマに呆れ果てたようで、神は「もうよいわ」と言って力を発動します。
指先を天に向け力を込め「神の嵐(ゴッドハリケーン)!!!!」。
いくつものトルネードがアクノホライゾンを襲いました。
その結果多くの建物が倒壊し、ヤクトの両親も含めた大勢の死者を生み、3話で回想していた過去に繋がったようです。
ただ、この時描写された回想ではヤクトは半裸になっていて今回は服を着ているという違いがあります。
「何か」を失ったと思わしき光景でしたが、それはちょっと前までヤクトの手近にあったものだとも思えて、少し相違を感じる。
もしかしたらこの過去はまだ終わりじゃないんでしょうか。
この先に実際に3話で描写された回想に繋がる何かがある。
その時改めてヤクトが神を憎む理由になるんですかね。
両親を失ってまでまだ終わってない過去があるとしたら凄く気になるしハードルも上がる。
ゴッドセイブズにまで選ばれたヤズマが簡単に死ぬとも思えないですし、もしかしたらまだヤズマが生きてて何かをするんでしょうか。
色々妄想の余地があります。
「神の嵐」は何だか見映え良かったですね。
大きな満月を背景にいくつもの竜巻が民家を砕く。
大迫力で圧巻でした。
巨大な月という背景もロケーションが良く、見ていて綺麗にすら感じる光景。
凄惨な事件であるはずなのに、その反面どこか美しかったです。
神の使う力の全貌がどういうものなのか分かりませんが、神故にこの美しさを知る事ができたと思うと悔しいけど讃えたい。
ここまで超常的な力を扱うからこそ人は神を信仰するのかもしれません。
絵としては今回1番のベストシーン。
「僕の家族も集落の人々も全員神に殺されました」と説明するヤクト。
「あの神は偽物なんです 生かしておく訳にはいきません」と言って今回の話は終わりました。
今回は1話丸々ヤクトの過去編でしたね。
ずっと真意が分からないヤクトだけど、今回語った話に関しては少なくとも真実だと信じたい。
6話にして主人公のバックボーンが見えて、物語も次のステージに進みそうです。
TO BE CONTINUED 2月号につづく!