Jリーガーのデータを様々な切り口で考察してきたが、早熟晩熟の観点でまとめていく。
なお、出場時間、先発出場数、得点数などを取得してないため、活躍しているJリーガーかどうかまでは反映できていない。それと期限付移籍は元の所属扱いになっている。


多くの仮説や仮定を置くので、これが決定版というのではなく、ひとつの参考情報として読んでほしい。
学年の始めである4月~6月生まれは、ジュニア時代は身長面でアドバンテージがある。この季節に生まれた選手は、「身体面」(特に身長)で早熟の要素を持つと仮定する。
対象的に学年の終わりである1月~3月生まれは、晩熟の要素を持つと仮定する。そして、それでもJリーガーになった選手たちなので、「身体面以外」で早熟の要素を持つ選手が含まれると仮定する。
1. 4月~6月生まれの選手
4月~6月生まれの高卒Jリーガーは、FWの選手数の割合が高い。このセグメントをジュニア時代「身長面」で早熟だったと考えてみる。選手として良質な10代を過ごし、Jリーガーになった典型。成人身長は175.7cmとそれほど高くない。
大卒年齢層で入団する4月~6月生まれのFWが合流して以降、FWの平均身長が高くなっている。つまり、早熟の長身ではないFWの選手寿命が短いということになる。
図1:縦軸が選手数、横軸が年齢層(4歳毎)で、GKを除くポジション別の折れ線グラフ

2. 1月~3月生まれの選手
1月~3月高卒Jリーガーは、ジュニア時代「身長面」で晩熟(小柄な選手が多い) or 「身長面以外」で早熟だったと考えていく。
高卒入団の選手は、総じて小柄で、MFとDF(おそらくSB)の比率が高く、アジリティや運動量に特徴があると想定する。
選手としては小柄ながらアジリティ系の能力に恵まれ、戦術理解も高かったのだろう。良質な10代を過ごし、Jリーガーになったと考えられる。このセグメントを「身長面以外」の早熟選手とする。
大卒年齢層で入団する選手は更に小柄なMFが多く、30代になるとMFの人数は急に減少してしまう。アジリティで勝負する選手はベテランになるとその能力が落ちてくることや小兵故に身体的なダメージが重なったと考えられる。
この季節にはもうひとつの可能性もある。「身長面」で晩熟、「身長面以外」でも晩熟というセグメント。Jリーガーとしても遅咲きの部類と想定してみる。
高校大学あたりからレギュラーになり、プロになっても「身長面以外」で成長していくような選手。標本数が少ないので乱暴な考察となるが、1月~3月生まれの大卒DF又は大卒FWが該当すると考える。
身長の伸びが高校まで差し掛かり、際立ったアジリティが備わっていないとして、大学まで掛けて、それらがJリーガー基準に達する選手像。そして、苦労して早熟に追い付く過程で身につけた戦術理解力を武器としている息の長い選手というイメージ。
1月~3月生まれのDFの場合、DF内の大卒年齢層以降の構成人数比率が55%(4月~6月生まれのDFは39%)。
1月~3月生まれのFWの場合も、FW内の大卒年齢層以降の構成人数比率が50%(4月~6月生まれのDFは31%)。
図5:縦軸が選手数、横軸が年齢層(4歳毎)で、GKを除くポジション別の折れ線グラフ

3. 今回のまとめ
今回書いたことをモデル化してみる。
仮称 ABCDXY理論
A:ジュニアで身長が高い(身長面で早熟)
a:ジュニアで身長が高くない
B:成人身長が高い
b:成人身長が高くない
C:ジュニアでアジリティが高い(身長面以外で早熟)
c:ジュニアでアジリティが高くない
D:成人してアジリティが高い
d:成人してアジリティが高くない
X:ジュニアで戦術理解が高い(身長面以外で早熟)
x:ジュニアで戦術理解が高くない
Y:成人して戦術理解が高い
y:成人して戦術理解が高くない
極論すると、ジュニアで活躍する選手は2つの強みを持っているのであろう。
FWは、ACx
MFは、aCX
DFは、AcX
更に極論すると、Jレベルの早熟選手(選手寿命が短い選手)は強みが限定的と考えてみた。
もちろん小文字の部分もプロレベルであるが、抜きに出てないという意味とする。
早熟FW→AbCDxy
早熟MF→abCDXy
晩熟選手はというと、身長が伸びて戦術理解が深まっている選手像
晩熟DF→aBcdxY
大成するには、BDYだと思うが、2つが大文字でも十分なのではないか。
岡崎選手はアジリティを後から鍛えたと読んだ。
bDYだろう。
選手寿命はYに依存するところが大きいと思うのだが、こればかりはデータがない。
Jリーガーのデータで早熟晩熟など勝手なことを書いてしまったが、
とにもかくにも、Jリーガーになれるだけでも凄いことである!
次回はまとめ後編として、以下のモデルケースを考察して、今回のシリーズを終わりにする予定
・早熟FW
・早熟MF
・晩熟DF





