今晩は
ストレスフリーナビゲーターの瓶子です。
本日は「ふみサロ」の12月課題エッセイです。
12月の課題図書は
『リュウ博士著「成功している人は、なぜ神社に行くのか?」』
この本を読んでいたら、何故か祖母のお通夜の事を思い出し
そこで起こったことを書きました。
あまり重くならずサラッと読めるように工夫しました。
下記エッセイです
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あれは小学4年生の頃。
人には「死」という別れがあることを知った時の事件である。
学校から家に帰ってきたとき、父に呼び止められた。
パッと振り向くと黒いスーツとネクタイをした父だった。
その姿に内心驚きはしたが父の言われるがまま車に乗り、そこで母方の祖母が亡くなったことを知らされた。
事件が起きたのは、祖母のお通夜の時である。
お通夜とは亡き人を偲びながらお見送りの時を過ごす儀式である。
だが当時の私はピンとこず、むしろ従兄弟に会えたことに嬉しさを感じていた。
一通りの儀式を終え食事をした後大人たちは祖母の話をしていて私たちは暇だったので会場に戻った。
何で遊ぼうか考えた末、ビニール風船(※1)で遊ぼうとなり、ビニール風船を作ってバレーボールを始めた。
私は夢中になった。
風船を落とさないように必死に追いかけた。
すぐそばにパイプ椅子がぎっしり並んでいることも忘れて。
その時である。
足を滑らせ思いっきり規律良く並んでいるパイプ椅子にダイブして転んでしまったのである。
口から血がドバドバ出て、私は泣いてしまった。
従兄弟達も慌てて大人を呼んできた。
両親が駆けつけてきて
「かずみ大丈夫か!」
と言ってくれるのかと思いきや、
「おばあちゃんの前でなんて罰当たりなことしているの!!」
という怒声だった。
一緒に遊んでいた従兄弟達はおとがめなしである。
私が怒られるなら、従兄弟達も怒られて然るべきではないのか。
そのことにとても理不尽さを感じて、反論しようにも口を怪我しているので訴えられない。
父と一緒に緊急病院へ行って口を診てもらったら、上歯の歯茎が切れていて縫うことになった。
痛みに泣いても父は
「お祖母ちゃんの前であんなことするからだ」
の一点張り。
施術を終え会場に戻ったが私への皆の視線は冷たいものだった。
一緒に遊んだ従兄弟達でさえ冷たい目線を送ってくる。
お祖母ちゃん、何であの時私だけ罰を当てたの?
従兄弟達も同罪じゃないの?
そのことが今でも理不尽に思えてならない。
(※1) 玩具の一種で、原液を金属製チューブに入れたものと、短くて細いプラスチック製パイプと一緒に販売しているビニールポリバルーンのことを指す。