皆さんこんばんは、菊澤多門です。
乃木希典将軍は皆さんにとってどのような存在でしょうか?
多大な影響力を持つ作家、司馬遼太郎氏は乃木希典将軍を過小評価しているので、司馬遼太郎氏の作品が好きな方はあまり良い印象を持っていないかもしれません。
乃木希典将軍の人柄や人格については、
よほどひねくれた日本人でない限り絶賛すると思います。
乃木希典将軍を低く評価する人は、
おしなべて日露戦争で多数の兵士を犠牲にしたことや、作戦を問題視する向きがあります。
確かにそれは一理あるでしょう。
大東亜戦争で原爆2発を広島、長崎に落とされても大日本帝国は一億総玉砕する気概を持った国民がたくさんいましたが、もうこれ以上の人が死ぬのは耐えられないと、昭和天皇は敗戦を受け入れる御聖断をされ、玉音放送を流されました。
それを阻止する為に一部の将校がクーデターを起こしたくらいです。
マッカーサー元帥は昭和天皇と出逢った時、
昭和天皇が命乞いをすると思っていたそうです。
しかし昭和天皇は、自分はどうなっても構わないとの意志を示されて、国民に食べ物を与えてほしいと希望されました。
マッカーサー元帥は、そんな昭和天皇に対して敬意を持ったそうです。
日本と三国同盟を結んでいたイタリアの指導者ムッソリーニは裸にされて斬り刻まれた死体がミラノの広場にぶら下げられました。
ムッソリーニの末路を知ってるドイツの指導者ヒトラーは自決しました。
その後、日本の昭和天皇の自分はどうなっても構わない、という覚悟は、いかばかりであったことでしょう。
GHQによる、戦後の日本に対する処遇にはこういった様々なことが関係しているのです。
昭和天皇を教育されたのは乃木希典将軍です。
乃木希典将軍の教えが無ければ3発目4発目の原爆が落とされていた可能性もあります。
食料難の敗戦直後、火垂るの墓のような状況下、アメリカに与えてもらった食料で生き延びることが出来た人も多数おられたことでしょう。
歴史上の偉人には必ずと言っていいほど功罪がありますので、どちらか一方だけを見るような単眼的な理解は適当ではありません。
乃木希典将軍は明治天皇崩御後、後を追い、
静子夫人と自刃されましたが、時代を超えて、
昭和、間接的に大多数の人命を救ったと、
私は理解しています。