ある大手自動車メーカーのテストドライバーの話です。
「アクシデントに遭遇した時、生きるか死ぬかは、その極限状態で笑えるかどうかで決まる」
多くの自己啓発書に、判を押したように、どんな状況でも「ポジティブにとらえよ」とか、「前向きに考えよ」と書いてあります。そんなの普段なら誰でもできます。
ですが、極限状態でもできるかと言われて、できると断言できる人はおそらく少ないでしょう。
極限状態ではできないから、私たちは困っている訳です。しかし、そのことにちゃんと答えている本に出会ったことがありません。
きっと、自己啓発書の著者ですらできないのではないでしょうか? 自分にもできないことを書くのはちょっと無責任な気がします。
そんな時、この言葉に出会いました。「これだっ!」と直感的に感じました。
要は、諦めたり迷ったりした時点で即、死ぬような状況な訳です。そんな状況でネガティブに考えますか? ということが問われています。
その極限状態では、前向きに考え、行動しなければ生死に関わるのです。
「人は見ている方向に向かう傾向がある」
交通事故を起こす心理的原因の一つといわれています。人はネガティブに考えれば、そこに意識が向いてしまうのです。
もう、お分かりですね。極限であればあるほど、それとは正反対に意識を向けるべきなのです。
極限の正反対は、やはり「笑い」です。
恐らく、このテストドライバーは、幾多の極限状態を切り抜けて行くうちに核心に気付いたのでしょう。
「笑うことでリラックスでき、冷静になれる」
このことは極限状態の中では大きな意味を持ちます。
「まず笑う」
今では僕の流儀です。