日本各地で梅雨入りした。
この頃、強い日差しを受けて花に虫
がいる。
温暖化した地球では、生態系がかわ
り、花や鳥も人も変わってきている。
大学もさまざな人の講座を開き、相
談に応え、また心理カウンセラーの
専門家として、ぼくも色々な人の相
談にのってきた。
夏雄の場合
相談に来た彼は公務員で、20代後
半で、自分は、背が高くもなく、
顔も良くなく、見た目がひとより
悪いという。
悩みは、同年代の同僚には彼女が
いる。うらやましくて、SNSで相
手を探したが、うまくいかず疲れ
てしまったそうだ。
ひとりが寂しく、外出する気にな
れず、一生独身で人生が終わるの
かと不安で仕方がないという。
自分が変わりたいと、独り暮らし
もしたが、彼女ができないままで
寂しく実家に戻ったという。
一生このまま独身で人生が終わる
のかと不安で仕方がないと相談に
やって来た。
結構このタイプは、男に限らず女
性も多い。共通点は真面目で、他
人と比較して不幸に陥っている。
そのためにはどうするかであるが、
結論からいうと客観的に生きるこ
とである。
不幸になるのは、自分は駄目だと
自分の殻に入り込み、その呪縛か
ら解き放つことができない状態に
なっている。
そのためには好きな趣味をもつこ
とで、趣味そのものが人生を変え
るものでないが、始めの一歩は千
里の道に通じ、趣味を通して少な
くとも違った外の世界に目を向け
るきっかけになる。
行動を起こすのは大変だが、趣味
を持つくらいならできると思うが、
どうだろう。
あなたとよく似たぼく。
ぼくは、幼い頃から対人恐怖症な
どの合併症が伴う性依存症。
街の中を担当女医と散策していると
紫陽花の花に蜂が止まり、蜜を吸っ
ていた。
かと思うと、違うかわった虫が菊の
花に棲みついている。
まるで花は女性で、虫は男のように
思えてくる。
ぼくの好きなのは女性。
趣味は春画で、春画を通して浮き世
の世界に目を開き、セックスを愉し
んでいる人がいるということを知っ
た。
参考にふたつの絵をあげておく。
ひとつは磯田湖龍斎の「逸題組物」
の菊にちなむ絵。もうひとつは、
この春画の影響を受けたピカソの
銅版画。
湖龍斎の春画に、文字が添えらている。
娘
「アレサ、人がくるよ。あっちでさ」
若衆
「じきにしまう。そりゃそりゃいくぞ」
何ごともいきなり、大きな行動を起こ
すのは大変だが、趣味をひとつもつこ
とをすすめたい。
ぼくの場合は、彼女がいなくても、担
当の白衣を身につけた女医を花に、ぼ
くを虫に喩えて日々愉しんでいる。
男も、女も色々な人間があるという事
例である。
2024.5.31
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