新しいS氏のオーディオルームのご紹介 | WESTHILLS/SAPPORO

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札幌から真空管アンプの製作とビンテージオーディオ機器の話

7月中頃、S氏から新しいオーディオルームが完成したと連絡が有り、見せてもらいに行きました。前回、今年2月に「独逸の音色を求めて」で改築する予定と話されていたS氏建築事務所のオーディオルームの紹介です。

 

 

平屋、戸建ての建築事務所で、自身の一級建築士建築デザインハウスです。以前の広さより、倍になったようで理想のリス人ルームになったようです。

建築に当たり建築費を削減するため、自前で色を塗装したり、ドアや家具などを手配などして、ご苦労されたとのことです。

 

 

広さは横5400(Cm)×縦4500で約15帖の広さになります、

 

(建築途中の様子 リスニングポジション側から見た画像)

中央に象徴的な丸太材で強度を持たせています。

 

(窓側から見た室内)

 

コンセプトは自然材料の採用。壁、天井を塗り壁にしたこと、床を自然材(無塗装)にしたことです。

床は道産の杉板、壁は塗りでレコードキャビネット側壁に薄黄色で茶室に用いられる京都産の壁土、スピーカー側壁と天井はベンガラ色の道産土、両脇壁は白色で腕のいい左官屋さんが丁寧に塗って仕上げてあります。丸太、薄黄、白、弁柄の土壁配色はデザイナーとしての個性表現です。センスありますね!

 

(調整前のスピーカー位置)

(調整後のスピーカー位置 間隔 2300Cm )

 

スピーカーは2300の間隔で内側に角度を付けて設置されています。セッティングはオーディオショップの社長と一緒に聴き比べながら慎重に決めた値です。壁からの距離も考慮されています。

 

スピーカーに向かって左壁に機器を配置、レコードプレーヤー、下側にEQアンプ、LINEアンプがありメインアンプが一列に並んでいます。

改築に合わせて新たにEMT927を導入したとのこと、まだ未セッティングで現在装着されている997アームをオルトフォンRF297に入れ替え、TSD15LZiを使う予定という話を伺いました。横に小さく見える930stにはオルトフォンmono黒角(クロツノ)カートリッジを付け、mono専用機にする計画ようです。EQ,LINEアンプは従来どおりのようです。プレーヤーの高さが同じで使いやすそうですね。

 

 

真空管パワーアンプを一列に並べて設置しています、壮観ですね。スピーカーへのアンプ切り替えはスイッチャーを使用せず「配線繋ぎ替え」で当分行う予定とのことです。

 

 

アンプ作りは止まらないようです、次期製作アンプはPX25シングルアンプで現在、仮に部品を取り付けて外観の上りを確認しているところです。PX25はマツダPP5-400、整流管はマツダPV4100/RGN1064、前段はMHL4-ML4、出力TRANSはパートリッジ PHAH4663 チョークパートリッジ1551の2段、powerTRANSは特注のJS製など最強の面子で揃えています。うらやましい!

 

 

肝心な感想は、土壁がまだ完全に乾ききっていない中、オイロダインが朗々と鳴り響き、このリスニングポイントは至福の時間に満たされていました。自分が思い描いたように部屋をデザインし、このような空間で音楽を楽しめる人は多くはなく、極、限られた恵まれた人だけです。私も他人の持ち物とはいえ、このような場に接する機会があったことに幸せを感じました。