『私たちにとっては、骨髄バンクこそが一筋の光なのです。骨髄移植をすれば助かるかもしれないのです。助かる方法があるのに、提供者がいないために死んで行くのは、とても耐えられません。』
『どうか生きるチャンスを下さい。』
『長生きすることができたら、つまらない人間で一生を終えたりしません。』
『わたしには絶対明るい未来があると信じています。』
「21歳の別離」の128ページに書かれている中堀由希子さんの言葉の抜粋です。
このページを読んだとき、涙がとまりませんでした。
何も悪いことなどしていないのに、突然限りある命だと宣告された19歳の彼女。
当時の骨髄バンクは現在のような大きな組織ではなく(そのため彼女は治療の合間に、啓発の講演のため全国を回っていました)、東海と九州に地方組織があるだけでした。
なのでドナー登録者も少なく、治療方法があるのに、それを受けられないという現実。
そんな状況に置かれてしまった彼女の心の叫びが、僕の心に深く突き刺さったのです。
この瞬間、今は病み上がりで無理だけど、将来必ずドナーになると決めました。
僕にとっては、自分の人生の価値観が、大きく変わった瞬間だったのです。
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