旅行会社時代に、外国人の相手することも多々ありました。
英語も日常的に使っていました。
中には、お世辞にも上手いとは言えない方もいらっしゃいます。
ただ、その中でも、今までに一番力が抜ける話があるんです。
英語だと、「単純過去」と「現在完了」というのがあります。
ここがはっきりしないと、「ん?」となることがあります。
文法的な細かな話はリンク先で書いています。
このニュアンスが違うために、身構えることがあるんですね。
本来なら完了を使って欲しい所で…
I made a reservation.
まあ、いいんですよ。「予約しました」なんですが、「過去形」でこれを言われると、ちょっと身構えます。
何せ、過去に予約をして、何かあったんかなと思う訳です。
キャンセルされていたり、現地で何かあったのかな…と思う場合もあります。
というのが、「過去形」だと過去に予約したことしか言っていない訳です。
その予約が後でどうなったのかは分かりません。
キャンセルしたのにまだ払い戻ししていないとか、予約したはずなのに上手くいっていないとか、色々考えられる訳です。
もちろん、状況確認していく中で、何ともないことはあります。
普通だったらそれで終わる話なんです。
ただ、ある時、本当に手ごわい話がありまして…
I book a flight.
おっと…いつ予約したんでしょうね?
いつとも言ってくれない訳です。
当然、予約の日時とかお名前を確認するんですが、どうも要領を得ない。
予約の記録も出てこない。
「booked」だったのか?とも思いつつ…
Have you booked some flight?
(飛行機は予約されましたか?)
と聞いても、意味が通じていないのです。
過去に予約していて、それが今も有効なモノであれば、「現在完了形」を使います。
旅行関係の予約をしたという内容は、典型的な「現在完了形」を使うことが多い場面です。
私自身も、聞きなれている部分なので、通常聞き間違えることは考えにくいのです。
ただ、その典型的な内容なのですが、どういう訳なのか通じないのです。
この時、物凄く不思議だったのは、その方は文をある程度作れているのに、何故か時制だけがぶっ壊れているために、
既に予約済なのか、そうでないのかがサッパリ読み取れないのです。
念のため、英語がたどたどしくて、できないのであれば、聞き方を変えます。
Do you have any reservation or no reservation?
予約あるの?ないの?どっちなの?くらいの勢いで(丁寧に)聞きます。
これで、やっと予約がないことが判明。
これから予約したいと判明しました。
最初から…
I'd like to book an air ticket.
とでも言えや!!
…と心の中で恐ろしく毒づきました。
この方、どの母語の方とは言いませんが、その言語には時制という概念がないんです。
そのため、過去だろうが今だろうが、動詞の形が全く変わらないのです。
だからなのかは、知りませんが、その言語を母語とする方だと、たまに英語でも時制関係がぶっ壊れている人を見かけます。
旅行の仕事をしている人間からしたら、時制や完了形がない英語なんて地獄ですよ。(苦笑)
予約したのか、していないのか、
その予約が生きているのか、取り消されたのかは、非常に重要な内容ですから。
もちろん、時間や前後関係の分かる単語が含まれていたら、類推はききますが、それすらないとなると頭を抱えます。
言葉は間違えて使って行きながら修正するのもいいんですけど、
例えば、英語であれば、中学ぐらいまでの文法は本当にきっちりやった方がいいです。
他の言語でもCEFRという欧州での共通段階でもA2まではしっかり文法をやって欲しいと感じます。
完了形なのか、過去形なのか、これ結構な違いになりますから。
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