明治維新後に大阪の近代経済の土台を築いた、五代友厚を描いた映画・「天外者」(てんがらもん)
五代友厚は薩摩(鹿児島)の人ですが、西郷さん・大久保さんほどは有名ではありません。
彼らにも劣らないほど、魅力的な人間です。
「天外者」を見に行った方が軒並みいい評価をしていたので、私も見てきました。
熱い!物凄くいい!
五代友厚(才助)を演じる、三浦春馬さんの熱演もあってのことですが…
切れ者で、熱い心があり、
自惚れとも取れる大志の持ち主
それが本当に伝わってくるんですね。
これ…日本では疎まれがちです。
今の日本でもそうです。
現実的に考えてどうだとか
手前のメンツがどうだとか
冷笑・嘲笑で返す人間、本当に多いと感じています。
ましてや、幕末なんて、体面だの、前例だの、生まれだの、そんなものが非常に強いですから。
幕末ですから、意見が違えば命も狙われる訳です。劇中でも彼が命を狙われる場面は所々に出てきます。
彼の見えてるものは、そんなものではないんですね。
「地位か名誉か金か、いや、大切なのは目的だ」
五代友厚の名言です。
実際、明治になって、大阪は米相場や旧来の為替制度が崩壊したり、廃藩置県で大名宛ての借金が焦げ付いたり、経済が破綻しかけていたのです。
そこで、彼の一念で、
地金確保のために鉱山開発に着手して、造幣所(現・大阪造幣局)を作ったり、
証券取引所・大阪商法会議所・海運会社などを作って、経済の基盤をどんどん整えていくのです。
命狙われようが、これです。
凄い熱を感じますよ。
自分の身がかわいいという人の性もわかります。
でも、そんな保身に走らず、目的に向かって突き進む。
今の日本に一番足りなくて、一番大事なことを感じさせてくれる映画でした。
疎まれていた五代友厚の最期で、どのようになったのか、そこまで是非見届けてください。
補足で、人物名が通称あるいは、下の名前なので最初の時点でとっつきにくいかも知れません…
才助:五代友厚
利助:伊藤博文
弥太郎:岩崎弥太郎(三菱の創始者)
この3人は抑えておくと、話が読みやすいと思いますよ。
おすすめしている「天外者」ですが、残念ながら上映されている映画館が少ないです。
早めに映画館にお越しください。
2020~2021年にかけて、映画に当たりが多いです。
ただ、1月のこの時点で何を見ようか迷ったら、「天外者」です。
それくらい、心が熱くなる映画ですよ。
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