昨年暮れに、畑近くの空き家を買った人と話し、その空き家を使わせて頂くことになった。
1月2月は畑作業もないので、3月になって久しぶりに畑に行った。
夕方に到着した翌朝は、小春日和の暖かな日だった。
その空き家には、サンテラスがあった。
私の憧れのものだった。
東向きなので、朝一番に太陽が顔を出すと、その光が全面的に入り込んでくる。
朝ご飯は、もちろんその場所で食べた。毎朝のメニューとほぼ同じ内容。
自宅の居間で食べるのと同じものであっても、感覚は違った。
朝ご飯、毎日と同じメニューでも・・・
サンテラスの目の前の風景
ちょっとした旅気分で・・・
隣人が飼っているニワトリ5,6羽が、目の前を歩いて朝の散歩をしていた。
畑の中の小道を渡って、散歩中
ただどこの場所に行ってもそうなのだが、初夜は寝つけない。
寝具一式は、お借りしたのだが、羽毛布団なのに重たい。
寒いのでその上に毛布を掛けると、どっしりとした重さになり重石で押さえられている感覚で・・・
さらにお決まりのように、その空間に存在するエネルギーが顔を出した。
この空き家は東京在住の医師夫婦が別荘として建てたのだが、近年は、ほとんど使わないので手放したそうだ。
その老婦人が現れた。その方とは遠目で見ていた。
私が畑の上にある場所でテント泊をしている時に、二階の雨戸を閉める姿を見ていた。
昨年の秋には、お互いの目があったような気がしていた。
やはりご縁はあったのだろう。
ほとんどの初めての家や場所の初夜に泊まった時には、その家や場所に因縁がある存在が現れる。
医師の老婦人が、現れたのでいつもと同じように挨拶をした。そして「今後この部屋・家を使わせて頂きます」とお話をすると、しばらく後には消えていった。彼女にとっては、この家がお気に入りだったのだろう。
私が現在住んでいる都営住宅に引っ越しした部屋も同じだった。
その夜は、現代なら孤独死と言われる老婆が現れた。
その方には「長い間一人で寂しかったですね。本日から使わせて頂きますが、今後いつでも来られても構いません」と言った。
その方が消えると、今度は鎧兜の武士が現れた。
この場所が戦場になったのかどうか不明だが、江戸時代は大名屋敷の敷地に建てられている。
話しかける言葉もわからないので「お勤めご苦労様でした」とだけ申し上げた。すると後ろを向いて消えた。
その後は2人も現れてはいない。
朝食後は着替えて、畑に行った。
今回はジャガイモ植え込み用の畦作りと肥料・石灰の散布だった。
3月とはいえ、雑草もアチコチに生えているのでそちらにも気が移る。太陽が燦々と輝きだすと暑い。いつの間にか汗まみれになってしまった。予定の半分ですっかりと疲れてしまい、午後からしょうと、終わりにした。
だが、ランチを食べた後も、しっかりと眠れてないせいか疲れを感じて畑に行く気はしなかった。
昨晩は2階の部屋を使わせて貰ったのだが、一軒家では冬は1階の方が温かい。とネットに書いてあったので2日目は1階の部屋にした。その掃除や準備をした。