初日は三島スカイウォークと伊東温泉へ

めっきり寒さに敏感になり、肉体はそれを嫌がっていた。

身体のあちこちに色んな症状が出ていた。

医者に行くほどではないが、不都合は否めない。

 

身体を温めるには温泉が一番と思い、伊豆に出て来た。

最初の3日間は、姉妹たちと一緒だった。

下の妹は、福井からその下の妹の家(兵庫県)に泊まり、翌朝一緒に。

2月13日 三島駅で合流。

最近できたばかりの三島スカイウォークのつり橋に行った。

富士山を見ながら高くに釣られている橋を渡るだけだったが、写真でみる映像は素晴らしかった。

娘一家もが昨年夏に行き、その写真を送ってくれたので知ったのだが。

 

小田原に向かう途中の車窓から雲一つない富士山が見え、雪をかぶった雄大な姿に期待が高まった。

三島駅で無事合流でき、お弁当を買って、バスに乗った。

そこから見えていた富士山には、雲がかかっており・・・

到着した場所の駐車場には、大型観光バスが何台も並んでいた。

聞こえてくる会話は、日本語より中国語が多かった。

今は春節だった。

 

長ーい橋を渡り始めると、凄い風が吹いて来た。

ひゅう~、ぴゅ~ぴゅ~ぴゅ・・・

唸るような音が、風力と共に顔や髪をめちゃくちゃにした。

久しぶりに風の声を聞いた。

ただ大自然の中で聞くのとは違い、自然の中であっても人工的建造物の上で多くの観光客の中では、その声は怒っているようにきこえてしまった。

がっちりした橋は、大勢の人が渡っても揺れるわけでもなく、普通の長い橋を渡っているのと変わらなかった。

下には山肌が見えるが、思ったよりも高くもなく・・・

なにより富士山に雲がかかり、写真に撮っても、どこに富士山があるのかはっきりとはわからなかった。

 

 

高いところを渡る恐怖感もなく、風であおられて寒くもあり、橋の向こうはアスレチックな遊び場もあるのだが、どれも年齢制限でトライもできない。

ベンチでお弁当を食べると、もうすることも何もなかった。

早々に帰る事にしたが、バスが一時間に一本しかなかった。

タクシーに乗ろうとタクシードライバーに料金を聞くと微妙だった。

並んでいたバス停に、一人旅の青年がいた。

彼に声を掛けてタクシーに同乗しないかと聞くと、オッケーだったので、タクシーに乗った。

4人だと一人のバス代より少し割高のみだった。

 

伊東温泉は何度も来ているので様子はわかっていた。

当日の宿に行った。海女と漁師の宿とあったので、食事が楽しみだった。

海岸に沿ってある宿は、レストランも併設されており、宿としての玄関はなかった。

レストラン中のかなり汚れた床のサイドに通路があり、そこを上がって行った。

部屋からは海が見えたが、海水浴客用の宿のようだった。

浴室は大きくて、ゆったり入れたが・・・

 

夕食は、レストランだった。

久しぶりの海の幸を味わうのだからと思い、アワビの踊り焼きを追加した。

目の前で焼くアワビには、罪悪感が出てしまうものだ。

 

火の上で動く姿は苦しんでいるとしか見えない!

 

全ての食物もその命を頂くのだが、目の前でそれをみると・・・

そして食べてみると、まるでゴムを噛んでいるようで美味しくなかった。

出された料理も見た目と量が優先されているようで、美味しいという言葉はでなかった。

だが他の客からは、「凄い!」「美味しい」という声が聞こえていた。

 

長く生きていると、本当に美味しいものを頂いた経験があるので、少々の味では美味しさを感じないようだ。

それは良いことであろうか? それとも・・・・