東京国立近代美術館の
「生誕120年棟方志功展
メイキング・オブ・ムナカタ」
の展覧会に行って来ました。
その①からの
つづきより〜
版画というのは
板にインクを塗りその上からバレンなどで
刷るので
紙には左右反転したものが写されます。
棟方志功が詩文などをどの様に彫っているのか
とても疑問に思っていた私ですが…
この展覧会でその謎が解けました。
普通に墨などで下絵を板に描き
木を彫る。
そのあと、湿らせた和紙の上から墨の付いた
タンポで叩いて刷っているそうです。
青森を舞台とした謡曲「善知鳥」に
題材をとった作品31柵のうちの9柵。
第二回新文展の特賞に輝き、官展における
版画が受賞を果たした初の快挙となったことで
版画の地位を向上させることに貢献した作品。
絵柄の雰囲気が変わるという面白さも
屏風ならではの作品。
そして力強い書。
「慈潤」とは仏教用語で仏の慈悲と知恵によって
衆生を潤すことを意味します。
たっぷりと墨をつけた筆で
描かれたこの書に
大らかな志功さんのお人柄が
現れている気がします。
→その③に続きます