今日は俳句。
日本には季節を表す美しい言葉がある。
仲秋【吾亦紅】
バラ科の多年草。山野に自生する。
九月ころ茎の上部が枝分かれし、
その先に小さな暗紅色の
楕円球の花をつける。
「吾木香すすきかるかや秋草のさびしききは
み君におくらむ若山牧水」と歌われるように、
さびしい花である。
【子季語】
吾木香
【例句】
袖にふれ訴ふるごと吾亦紅 ・山口青邨
蜻蛉また紅翅赭眼や吾亦紅 ・水原秋櫻子
春か秋か何とも見えぬ我亦香 ・正岡子規
夕づつにいつ失せにけん吾亦紅 ・阿波野青畝
ほそみちに日のちらばつて吾亦紅 ・鷲谷七菜子
終わりなき姉との電話吾亦紅 ・よしえ
吾亦紅 1315/1365
橋渡る電車染まりて吾亦紅・よしえ
吾亦紅は色も形も可愛らしいけど
「吾もまた紅なり」と
ワレモコウ自身が唱えたことが
名の由来であるといわれていたり
中国の皇帝がこの花の匂いを気に入り、
「われも請う」と言ったという名前の由来も
心地よい響きで好きです。
秋は赤や紅の色が一層鮮やかで
見ているだけで元気をもらえます。