今日は俳句。
日本には季節を表す美しい言葉がある。
晩春【桜】
桜は花の中の花。古来より詩歌に歌われ、日本人に愛されてきた花である。もともとは、山野に自生する野生種であったが、江戸末期から明治にかけて、栽培種である染井吉野が誕生し、現在では、桜といえば染井吉野をさす。桜は神話の時代から、春を代表する花であったが、一時、中国から伝わった梅に、その地位を奪われる。『万葉集』集中の歌でも、梅の歌は桜の二倍以上になる。桜が梅に替わって、再び春を代表する花となったのは平安時代で、『古今集』では多くの桜の歌が見られるようになる。紫宸殿の「左近の桜」も最初は梅であったが、梅が枯れた後は桜に植えかえられた。
【子季語】
若桜、姥桜、千本桜、嶺桜、庭桜、一重桜、
御所桜、楊貴妃桜、左近の桜、深山桜、里桜、
緋桜、上溝桜、南殿、大島桜、染井吉野、
桜月夜、桜の園、桜山
【関連季語】
花、山桜、初桜、桜時、桜月など
【例句】
初桜折しも今日は能日なり・松尾芭蕉
いろがみを貼りたる富士ぞ夕桜・山口青邨
散る桜残る桜も散る桜・良寛
遅月のほのぼのとして桜かな・原石鼎
徐ろに眼を移しつつ初桜・高浜虚子
影は滝空は花なり糸桜・加賀千代女
傘をうつ牡丹桜の雫かな・杉田久女
補足:遅月(おそづき)は月の出が遅いことをいう。糸桜とは枝垂れ桜、牡丹桜とは八重桜の別名。
桜月母の背中の小ささよ
桜咲きくぐりくぐりて子と母と
日曜日は
母と桜の下でデート。
満面の笑みで喜んでくれました。
桜を愛でながら
たくさん歩いたね。
遠くから来てくれて
ありがとう。
友の会07-22(2020年度)