夕方に

奈良のお水取りの話になりました。


お水取りというのは東大寺の行事。

正確には『修二会(しゅにえ)』と、

呼ばれるもので二月堂の本尊十一面観音に、

「練行衆」が人々にかわって罪を懺悔して

国家の安泰と万民の豊楽を祈る法要の事です。 

お松明は、本来、二月堂に上堂する練行衆の

道明かりとして灯され、練行衆が入堂されたあとに、二月堂の舞台の上で振り回します。

この松明の火の粉を浴びると無病息災で過ごせると言われています。修二会が創始された古代。

国家や万民のためになされる宗教行事を意味しました。天災や疫病や反乱は国家の病気と考えられ、そうした病気を取り除いて、鎮護国家、天下泰安、風雨順時、五穀豊穣、万民快楽など、人々の幸福を願う行事とされていました。

東大寺の長い歴史にあって、二度までもその大伽藍の大半が失われてしまった時ですら、修二会だけは「不退の行法」として、1250有余年もの間一度も絶えることなく、連綿と今日に至るまで引き継がれているのです。


糊こぼし椿

東大寺二月堂の南西にある国宝のお堂、開山堂は庭が非公開なのですが、この時期に糊こぼし椿を脇道から垣間見ることが出来ます。「お水取り」に先立って、練行衆は行に使う造花の椿を作ります、誤って紙の上に糊をこぼしてしまいのりの斑点に庭の椿が似ていたことから名づけられ

この修二会の時期には奈良のお菓子屋さんでは

この糊こぼし椿を模した和菓子が販売されます。


糊こぼしの土鈴  776/1000

来年こそは。是非とも行きたい行事です。