夜になってから
パラパラと雨が。
湿度が高い1日でした。
字手紙「七夕」
ダーマトグラフ、顔彩、ペン
七夕の歌の一部を入れてみたのですが
「砂子」とは?
蒔絵や色紙などに吹き付ける
金銀箔の粉の事だそうです。
金銀箔の粉というと
小学校の時国語の教科書に載っていた
宮沢賢治の話を思い出します。
一、五月
二疋の蟹の子供らが
青じろい水の底で話てゐました。
『クラムボンはわらつたよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらつたよ。』
『クラムボンは跳てわらつたよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらつたよ。』
上の方や横の方は、青くくらく鋼のやうに見えます。そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗い泡が流れて行きます。
『クラムボンはわらつてゐたよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらつたよ。』
『それならなぜクラムボンはわらつたの。』
『知らない。』
つぶつぶ泡が流れて行きます。
蟹の子供らもぽつぽつぽつとつゞけて五六粒泡を吐きました。
それはゆれながら水銀のやうに光つて
斜めに上の方へのぼつて行きました。
もっと続きの読みたい方は→宮沢賢治 やまなし
この「クラムボン」とは
何なのか
最後まで正体は明かされないのですが
この「クラムボン」というモフモフしたような
柔らかそうな雰囲気の言葉。
子供の頃、頭の中には「マリモ」のような
「スライム」のような
「モリゾー」のような
イメージの生き物が笑っていました。
宮沢賢治はどんなものをイメージしていたのでしょう?
雨が降る夜には
久しぶりに宮沢賢治を読んでみるのも
いいものです。
こちらは金のメタリック墨汁を使用してみました。
七夕の彦星と織姫。
ちょっと真央さんをイメージしてしまいます。