読み聞かせの日 2-2
「ふるやのもり<日本の昔話>」
瀬田貞二 再話 田島征三 絵
福音館書店
先日の続き、「あらしのよるに」シリーズ⑥の「ふぶきのあした」を
読むつもりで居たのですが…
気分が変わったので昔話の「ふるやのもり」
を読みました。ざっと、こんな話です
ある、雨の降る夜に馬泥棒をするために馬屋へ忍び込んだ
泥棒と、おおかみ。
その家のじいさんとばあさんの
「泥棒よりも、おおかみよりももっと怖いのは
ふるやのもり(古家の守)だ」ということば。
しかし「ふるやのもり」とは何なのか?
見たことも聞いたこともないその言葉に
どろぼうとおおかみの想像はふくらみ、どろぼうの首筋に堕ちた
雨漏りのしずくに、泥棒はびっくり仰天!狼の上にどっすんこ。
狼は自分の背中に落ちたものを「ふるやのもり」と思い
泥棒は自分が堕ちてつかんでいるものを「ふるやのもり」と思い。
一晩中、山を二人で迷走。
やっとの思いで泥棒は木の根元の洞穴へ隠れて、
狼は動物達のところへ行き、怖い思いをした話をします。
動物の中で「ふるやのもり」を退治に行くことになった猿。
長い長いしっぽを洞穴の中に入れると…泥棒は木のつると思って
一生懸命に引っ張ります。
そして「すっぽん!」と猿の尻尾はちぎれて
顔をすりむいた猿。それ以来、猿は赤い顔に短い尻尾になったんだとさ!
というお話です。
私も好きな田嶋征三さんの挿絵で
初め、ざわついていた教室もすぐに静かになり
猿のしっぽのところではちょっと笑う子もいて
みんな話を楽しんでくれました
- ふるやのもり(こどものとも絵本)/瀬田 貞二
- ¥840
- Amazon.co.jp