この間の25日の深夜、TBS系列で放送された「クリスマスの約束」という番組に、ゲストとして、吉田拓郎が出演した。

小田和正の紹介アナウンスのとき、会場が、どよめいたのが印象的であった。

4曲(「落葉」、「りんご」、「今日までそして明日から」、「人生を語らず」)を、小田和正と共に、歌い上げた。

MCでは、「オフコース(小田和正)は、気に触る存在であった」とか、「小田和正は上から目線である」といった発言があったが、二人とも大人の対応で、会場は笑いの渦であった。

この共演には、恐らく、あの番組が関わっていると思われる。

 

その番組とは、NHKのBSプレミアムで過日放送された「吉田拓郎のYOKOSO」である。

この番組は、基本的に対談番組で、その対談相手が小田和正であった。

その中で、吉田拓郎は、

「最近、高い声が出るよう、ボイストレーニングに通っている。」

と吐露している。

つまり、あの大病以来、やや控えていた感のある音楽活動を本格的に再開しつつあるということであろう。

あっそういえば、再放送(平成26年1月3日午後6時、BSプレミアム)があるようですよ。

興味のある方は是非!

 

で、28日だったか、陽水の番組が放送された。

タイトルは、「井上陽水ドキュメント 『氷の世界40年』」。

つまり、発売から40年経った節目に、あのミリオンセラーアルバム「氷の世界 」を再検証してみようという内容である。

番組構成、編集など、秀逸であった。

 

まぁ、色々とエピソードがある中で、小生、そのマスターテープ(当時16チャンネル)のチャンネル毎の試聴には、流石に、引き込まれた。

ロンドンで録音された「氷の世界」のバッキングコーラスが白人女性二人と白人男性(おねぇ)だったとは、驚いてしまった。

あれは、どう聞いても、黒人の声だとばかり思っていたんだが。

 

「心もよう」に関するエピソードもかなり、興味深かった。

井上陽水が当初、この曲のタイトルを「普通郵便」としていたことや、製作に当り、あの「遠くへ行きたい」という曲・番組の影響があったことも、紹介された。

因みに、最近、ネットで検索するうち、この曲は、当初、ベッツィ&クリス に提供された曲だったこと知ったが、どう見ても彼女たちに合う曲とは思えない。

彼女たちが拒否して正解だったと思われる。

 

「帰れない二人」が、忌野清志郎との共作であることは、有名である。

陽水の中野のアパートで、二人で作ったらしいが、陽水本人は、どうやって作ったか、あまり憶えていないらしい。

名曲とは、そういう(す~っと降りてくる)ものなのだろう。

シングルを発売するにあたり、「心もよう」と「帰れない二人」のどちらをA面にするか、プロデューサーとアーチストで喧々諤々のやりとりがあったそうだ。

どう見ても、クオリティーが高いのは、「帰れない二人」で、分かりやすい・一般大衆向けであるのは、「心もよう」。

つまり、芸術性を採るか商売を採るかということ。

まぁ、立場の違いで、主張が違うのは仕方が無い。

 

様々なエピソードを本人たちから、聞くことが出来て、大変、良い番組であった。

この番組を制作されたNHKさん、ナイスでした!

まさか、40年も前に擦り切れるほど聞いて、コピーしようとしたアルバムを検証してくれるなんて、まさに夢のような番組でした。

 

だが、しかし、である。

今回のブログ記事のタイトルを、「陽水よ!」としたのには、理由がある。

曲のエピソードの紹介の場面以外に、陽水と安田裕美 (ギタリスト)とキーボードの三人で、演奏する場面があった。

小生、これには、流石に、やや落胆した。

何とも、言えない気分になった。

小生が、何を言っても氏に届くはずは無いが、

「拓郎や小田和正より、年下のあなたが、あんな歌声では駄目でしょう!」

「覇気はないし、少し、音程もずれてましたよ。」

と言いたい。

まぁ、使っていたギターが、(たぶん)S.YairiのYD-304であったことは、大変、評価しますが。

 

大晦日に、このような記事になってしまいましたが、陽水には、まだまだ、頑張って欲しいという気持ちからですから、許してください。

皆様、良いお年を!