今回は、前回、求めた差の平方の合計S(a,b)を最小とするaとbを求めるための手法の説明と、方程式を導きます。

但し、このSは、多変数関数(変数が2個)であるため、少し、ややこしいことをやらなければなりません。

 

まず、このS(a,b)についてですが、データと直線①との差の平方の合計ですから、1点だけ、最小値を持ち、その前後では、無限大に発散していることが容易に理解できます。

ということは、その1点における接線の傾き(微分係数)は、0であるはずです。

逆に言えば、微分係数を0とするaとbは、Sを最小にするはずです。

 

ただ、先ほども申しましたが、この関数は、変数を2つ持ちますので、微分ではなく、偏微分を用いる必要があります。

 

よって、次の連立方程式の解が、求めるa、bということになります。

 

ここで、

ですから、上記の連立方程式は、以下と書き直すことが出来ます。

・・・・・②

・・・・・③

さて、次回は、いよいよ、この連立方程式を解き、aとbを求めます。