318.蒼いバラ



’07年ツアー終了後にFCを通して、長期間の休養、充電を発表した玉置さん。


それから約2年後の'10年1月に突如、テレビの情報番組『とくだね』で予想もしなかった安全地帯として活動再開が発表されました。


驚いた方も多くいらっしゃったのではないでしょうか?



資料1.情報番組『とくだね』で活動再開が発表された直後に公開された完全復活した安全地帯のアーティストフォット。




シングル盤"蒼いバラ"は、その活動再開の第一弾として、'10年3月3日にリリース、オリコンチャートでは、安全地帯のシングルナンバーとしては'88年8月リリースの"微笑みに乾杯"以来、22年 振りのトップ10入りとなる最高9位を記録しています。


形態として当時よく見受けられた初回限定盤使用としてDVD付きの作品もリリースされました。





資料2.当時よく見受けられた通常盤とは微妙に変化をつけてコレクターの購買意欲をそそる初回限定盤使用のゴールドを基調としたジャケット【上】に、初回盤のDVD【下】。




制作前のエピソードとして、活動休止中の'09年6月25日に玉置さんと同じ年齢だったマイケルジャクソンさん死去のニュースを受け、再び歌わなければならないと決意した玉置さんが、安全地帯のメンバーに直接連絡をして、9月から合宿生活をし、制作したというエピソードがあります。



肝心の楽曲ですが、’02年に復活した安全地帯はどちらかと言うと軽井沢時代の玉置さんのソロ作品の延長線上だったのに対して、"蒼いバラ"は'80年末の安全地帯の作品のような妖艶さ、存在感ある武沢さん、矢萩さんの濃厚で成熟したギタープレイ、分厚く音の厚みを感じさせる六土さん、田中さんのリズム隊に、久しぶりに感じさせられる玉置さんの色っぽく艶やかなボーカルにと、安全地帯のバンドとしての個性が充分に発揮されたナンバーに仕上がっていると思います。


"蒼いバラ"は玉置さんが作詞を担当、ロマンチックな中に、当時の玉置さんの心境のようなものが巧く表現されていて、シンガーソングライターとしての玉置さんの新たな魅力も感じさせられる。



またメンバー全員が50歳を過ぎたというのも影響してか、プレイそのものも巧いだけではなく、更に磨きが掛かり円熟味が増した濃厚なサウンドに仕上がっている辺りも見逃せないポイント。


資料3."蒼いバラ"は安全地帯の5人の個性がぶつかり合い、安全地帯でしか成し得ない音、存在感を感じさせられるナンバーに仕上がっている。




この"蒼いバラ"をキッカケに再びシーンに返り咲き、再評価をされる"レジェンド"として見直され始めた安全地帯。



この曲を基準として、再度繰り返し彼等の作品を辿ってみるのも楽曲の向き合い方としてありかもと感じさせるナンバーだと思います。






15.ワインレッドの心(2010年バージョン)



'84年にオリコンチャートで安全地帯として始めて一位を獲得して、彼等の紛れもなく代表曲になったナンバー。


ボーカルのみが録り直した箇所、各パートの部分部分を録り直しした箇所、オリジナルバージョンとあまり差違がない箇所などがあって賛否両論、さまざまな意見が飛び交った'10年のリメイクバージョンですが、"完全復活"というインパクトという部分においては大成功したリメイクだったように思います。



資料4.黒が基調だった"蒼いバラ"とは対照的に、白を基調とした"ワインレッドの心"のMVも印象に残りました。



またよくあるリメイクと違ってオリジナルバージョンを雰囲気や音なども継承しているリメイクバージョンだったためか、オリジナルバージョンがレコーディングされた’83年よりレコーディング技術が数段進歩している為に、各メンバーの音もより輪郭がくっきりしたものになっていて、各々の個性を掴み取りやすくなっている点や、病み上がりの第一弾という緊張感を感じさせない、更に進化し熟成したワインのように、オリジナルバージョンより表現力を増した感のある玉置さんのボーカルなど、聴きどころも多く、見過ごす事のできないリメイクバージョンだとも思います。




資料5."ワインレッドの心"をリメイクして"完全復活"を遂げた安全地帯。過去の曲を振り返る、新曲を披露するなど話題沸騰に、久しぶりにテレビ番組の出演が目立ちました。



今回も目を通して頂きありがとうございます😊


次回は完全復活第二弾シングル"オレンジ/恋の予感(2010年バージョン)"を振り返ってみたいと思います。


またお時間あれば読んでいただけると嬉しいです☺️


引き続きよろしくお願いします🙇


https://open.spotify.com/album/1gD9F7bJGsGOlRNlEh0joP?si=kzG48ClkQtWPqlaqhDYTAw